「勤労感謝の日」:もっと楽しく働くための感謝の心理学
■勤労感謝の日とは
勤労感謝の人は、祝日法によれば、「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」日です。
収穫の秋なので、アメリカでは、11月の第4木曜日が「感謝祭」サンクスギビングですね。
戦前の日本では、宮中祭祀の一つ「新嘗祭」(にいなめさい・しんじょうさい)の日でした。
■勤労感謝の日の意味「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」とは
勤労をたっとぶ。働くことの意義と価値を知りましょう、ということです。西洋では働くことを「罰」とする考えもありますが、日本やアジアでは異なります。働くことは、単に生きていくための手段ではなく、働くこと自体に価値をおきます。
働くのは嫌だと感じることもあるでしょうが、価値あがあると思えた方が、心の健康にはつながりますね。
価値を感じられない労働は、もはや拷問です。心理学の研究でも、価値を感じられると疲労感やストレスが少なくなることがわかっています。
生産を祝う。仕事の成果を祝いましょう、ということです。農業製品にも工業製品にも、感謝の心がもてると、私たちはハッピーになれます。
互いに感謝し合う。労働は、国民の3大義務の一つ。働いている私たちが、お互いに他の人の仕事を尊重し、互いに感謝できるとしたら、何て素晴らしいのでしょう。
職業に貴賎なしといわれますが、収入には差があっても、働く人みんなに「ありがとう」の気持ちを持ちたいものです。勤労感謝の日ぐらい、だれかに「ありがとう」と言いたいですね。言われれば嬉しいし、言っている人は、とてもかっこよく見えるでしょう。
■働くことのストレスと苦しみ
とはいえ、仕事を苦痛に感じている人はたくさんいます。仕事には、ストレスがいっぱいです。疲れ切ることもあります。
仕事の内容自体が変われば良いのですが、仕事が変わらなくても、心が変わると仕事の悪影響がかわります。
まずは、感謝。お客様への感謝。同僚への感謝。そして、働けることへの感謝。感謝はの心は、心のダメージに対する有効な薬になるのです。もちろん、強いられて感謝させられるのではだめですが。
心理学の研究によれば、感謝の実践は幸福感を高め、ストレスを軽減することがわかっています。
そして、苦しみにも意味を見出せるのが、人間です。自分の仕事が、どのように役立っているのかを知れば、仕事に対する誇りや満足感が生まれます。
自分の仕事なんて、ブルシット・ジョブ(クソどうでも良い仕事)だなんて思ったら、疲れとストレスはたまる一方でしょう。
■ポジティブな職場環境
豊かなコミュニケーションがある職場。温かなあいさつが交わされる職場。ポジティブなフィードバックが多い職場。こんな職場にしたいものです。近年では、「心理的安全性」も強調されていますね。
心理的的安全性は、心理学の用語ですが、アメリカのグーグル社が、社内調査で「心理学的安全性のある組織こそが業績が上がる」としたことで世界に広がりました(「勤労感謝の日」深堀:もっと楽しく働くための感謝の心理学2:日米の違いと心理的安全性:ヤフーニュース有料)
■自分自身に感謝
他人に「ありがとう」を言うだけでなく、自分のこともほめてあげましょう。
たとえ小さなことでも、良くやったと自分をほめましょう。自分をほめると、自己評価が高まり、次の仕事への意欲もわきます。
今日がんばったことを日記に書くのも効果的です。日記というとハードルが高いですが、メモでも十分です。
ほんの少しの工夫が、働く心を変えるのです。
■勤労感謝の日
勤労感謝の日は、そんな感謝の文化を広めるべき日です。そうして、みんなの幸福感がアップし、良い家庭、良い職場、良い地域、良い国になっていくのでしょう。