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スペイン代表はカタールW杯で優勝できるのか?ポゼッションと即時奪回のミックス・スタイルで目指す頂点。

森田泰史スポーツライター
ゴールを喜ぶスペイン代表の選手たち(写真:ムツ・カワモリ/アフロ)

ワールドカップが、近づいてきている。

2022年のW杯は、カタールで開催される。開催国を除く「31」の出場枠を、205チームが争ってきた。

現時点で、29チームの出場が決定している。現地時間4月1日19時に、抽選が行われる予定だ。

サラビアのゴールパフォーマンス
サラビアのゴールパフォーマンス写真:ムツ・カワモリ/アフロ

抽選結果は重要だ。だが「ラ・ロハ」の愛称で親しまれるスペイン代表が、優勝候補の一角であることは間違いないだろう。

スペインは、昨年夏に行われたEURO2020でベスト4に進出している。ルイス・エンリケ監督が復帰してから、ソリッドなチームが作られてきた。

ポゼッションを重視するスタイルは以前と変わらない。だがより縦に速く、またボールロストの際の即時奪回に力を入れたフットボールが展開されている。

得点力という観点では、世界でトップクラスのチームだ。このインターナショナルウィークでは、ラウール・デ・トーマス(エスパニョール)が負傷離脱を強いられるなか、ルイス・エンリケ監督はイアゴ・アスパス(セルタ/今季リーガ13得点)、フアンミ(ベティス/12得点)、ホセル(アラベス/12得点)といったストライカーを追加招集しなかった。それでも、アルバニア戦(2−1)、アイスランド戦(5−0)と連勝している。

ルイス・エンリケ監督
ルイス・エンリケ監督写真:ムツ・カワモリ/アフロ

「私は9番のポジションの選手に満足している。モラタは素晴らしい時期を過ごしている。ラウール、ジェラール・モレノ、オジャルサバルらを負傷で欠く状況だが、不満を抱くことなどできない。ハイレベルな選手が揃っている」とはルイス・エンリケ監督の弁だ。

「そして、ゼロトップの選択肢がある。フェラン・トーレス、サラビア、ダニ・オルモといった選手はサイドでも中央でもプレーできる」

■ポジションチェンジ

ラ・ロハの攻撃で、ポイントになっているのは前線のポジションチェンジだ。

左WG、CF、右WG、そのポジションの選手たちが頻繁にポジションを入れ替える。相手のマークを撹乱して、スペースを空け、エアポケットをつくる。そこから攻めるのだ。

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スポーツライター

執筆業、通訳、解説。東京生まれ。スペイン在住歴10年。2007年に21歳で単身で渡西して、バルセロナを拠点に現地のフットボールを堪能。2011年から執筆業を開始すると同時に活動場所をスペイン北部に移す。2018年に完全帰国。日本有数のラ・リーガ分析と解説に定評。過去・現在の投稿媒体/出演メディアは『DAZN』『U-NEXT』『WOWOW』『J SPORTS』『エルゴラッソ』『Goal.com』『ワールドサッカーキング』『サッカー批評』『フットボリスタ』『J-WAVE』『Foot! MARTES』等。2020年ラ・リーガのセミナー司会。

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