10日前に地区首位のチームが解雇したベテランを同地区2位のチームが迎え入れる
7月12日、フィラデルフィア・フィリーズは、ウィット・メリフィールドを解雇した。それについては、こちらで書いた。
◆「三塁打を打った翌々日に解雇される。昨年3度目のオールスター選出」
7月22日、アトランタ・ブレーブスは、メリフィールドとメジャーリーグ契約を交わした。
フィリーズとブレーブスは、ナ・リーグ東地区のチームだ。現在、フィリーズは、地区首位に立ち、2位のブレーブスに8.5ゲーム差をつけている。ブレーブスは、ワイルドカードの1番手に位置するものの、このままいくと、地区連覇は6で止まる。
ブレーブスでは、7月21日に、二塁手のオジー・オールビースが左手首を骨折した。二盗を試みた走者の肩が、捕手からの送球を受けようとしたオールビースのグラブに当たった。
メリフィールドは、二塁を中心に、内外野を守る。オールビースが不在の間、二塁をメリフィールドに一任、ということではないようだ。ブレーブスは、こちらも7月22日に、ナチョ・アルバレスJr.をAAAから昇格させた。
アルバレスJr.は、2022年のドラフト5巡目・全体155位だ。年齢は21歳、フルネームはイグナシオ・アルバレスJr.。今シーズンは、主に遊撃を守り、AAの48試合とAAAの28試合を合わせて、打率.293と出塁率.401、7本塁打と21盗塁、OPS.818を記録している。
7月22日、アルバレスJr.は、「2番・二塁」としてメジャーデビューした。この日の試合前の守備練習で、メリフィールドは、右手を痛めた。映像とを観ると、グラブの上にかぶせようとした右手の指にボールが当たっている。ジ・アスレティックのデビッド・オブライエンによると、大事には至らなかったらしいが、7月23日は、ザック・ショートが二塁を守る。
ここから、7月30日のトレード・デッドラインまでに、ブレーブスがトレードで二塁手を獲得するかどうかは不明だ。ブレーブスは、オールビースだけでなく、外野手のロナルド・アクーニャJr.とマイケル・ハリス2世に、先発投手のスペンサー・ストライダーとマックス・フリードも欠いている。アクーニャJr.とストライダーは、すでに今シーズンを終えた。
新たな二塁手が加わらなくても、メリフィールドは、不振が続けば、ブレーブスからも解雇されるかもしれない。ただ、そうなったとしても、慣例からすると、フィリーズとブレーブスのどちらどちらかがワールドシリーズ優勝やリーグ優勝の場合は、優勝リングをもらえる可能性がある。
もっとも、優勝リングを受け取るかどうかについては、こんな前例もある。