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国会の延長は冥土の旅の一里塚

田中良紹ジャーナリスト

フーテン老人世直し録(158)

水無月某日

安倍政権は安保法案の成立を確実にするため、95日間という過去最長の通常国会延長を決断した。しかしどれほど延長しても、政府がこれまでと同じ説明を繰り返すのであれば国民の理解は得られない。国民の理解が得られないまま成立させればどうなるか。日本は安保政策を巡り分裂した国になる。会期延長はその分裂を助長する。

フーテンは一休和尚の言葉にある「門松や冥土の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし」と今回の会期延長を重ね合わせた。めでたいはずの事が、よく考えれば寿命を縮めていくという話である。

安倍総理にとって「米国をはじめ各国に公約した安保法制の成立が確実になる」話は「めでたい」であろう。そのため国会を延長した。しかし延長しても安保法案の成立を「確実に」するには命を削らなければならないほどの苦労がある。

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ジャーナリスト

1969年TBS入社。ドキュメンタリー・ディレクターや放送記者としてロッキード事件、田中角栄、日米摩擦などを取材。90年 米国の政治専門テレビC-SPANの配給権を取得。日本に米議会情報を紹介しながら国会の映像公開を提案。98年CS放送で「国会TV」を開局。07年退職し現在はブログ執筆と政治塾を主宰■オンライン「田中塾」の次回日時:11月24日(日)午後3時から4時半まで。パソコンかスマホでご覧いただけます。世界と日本の政治の動きを講義し、皆様からの質問を受け付けます。参加ご希望の方は https://bit.ly/2WUhRgg までお申し込みください。

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