Yahoo!ニュース

集団的自衛権合憲の憲法学者も「国民投票で決めるべし」

田中良紹ジャーナリスト

フーテン老人世直し録(157)

水無月某日

19日に日本記者クラブで集団的自衛権行使を合憲とする憲法学者2人の会見があった。西修駒沢大学名誉教授と百地章日本大学教授は2人とも当然ながら憲法改正論者である。フーテンも憲法改正論者であるが、だからこそ安倍政権の拙速な解釈改憲に反対している。フーテンの考えとどこが違うのかを聞きに行ったら、2人とも「国民投票にかけるべき」との意見でそこはフーテンと一緒だった。

つまり集団的自衛権を合憲と考える憲法学者まで「国民投票にかけるべき」と主張するのだから、安倍政権は今国会で解釈改憲を決めてしまってはならない。3年くらいの時間をかけ、国民的議論を盛り上げて、堂々と国民投票にかけるべきである。

それにしても2人の合憲の根拠を聞いていると、日本の政治構造や米国政治の動向を見てきたフーテンの認識と大きな開きがある。見ている「森の形」が違うのである。残念ながらお2人とも米国が日本を支配するために流した洗脳情報に基づいて判断をしている。

その洗脳から抜け出ないと、憲法を巡る議論は日本をバラバラにするだけで、自らの力で憲法を作る作業が分裂国家を作る事になりかねない。そこで2人とフーテンの認識の違いを列挙し、皆様にも考えていただきたいと思う。

この記事は有料です。
「田中良紹のフーテン老人世直し録」のバックナンバーをお申し込みください。

「田中良紹のフーテン老人世直し録」のバックナンバー 2015年6月

税込550(記事6本)

※すでに購入済みの方はログインしてください。

購入についての注意事項を必ずお読みいただき、同意の上ご購入ください。欧州経済領域(EEA)およびイギリスから購入や閲覧ができませんのでご注意ください。
ジャーナリスト

1969年TBS入社。ドキュメンタリー・ディレクターや放送記者としてロッキード事件、田中角栄、日米摩擦などを取材。90年 米国の政治専門テレビC-SPANの配給権を取得。日本に米議会情報を紹介しながら国会の映像公開を提案。98年CS放送で「国会TV」を開局。07年退職し現在はブログ執筆と政治塾を主宰■オンライン「田中塾」の次回日時:11月24日(日)午後3時から4時半まで。パソコンかスマホでご覧いただけます。世界と日本の政治の動きを講義し、皆様からの質問を受け付けます。参加ご希望の方は https://bit.ly/2WUhRgg までお申し込みください。

田中良紹の最近の記事