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安倍元首相妻・昭恵さんが現首相を差し置いてトランプ次期米大統領と会食について考える#専門家のまとめ

鈴木崇弘政策研究アーティスト、PHP総研特任フェロー
トランプ次期米大統領と安倍元首相夫妻とは以前から信頼関係にあった(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

石破首相がトランプ次期米大統領との面談ができていないなか、トランプ氏は、安倍元総理夫妻と深い信頼関係があり、安倍氏の死去後も、妻の昭恵さんと頻繁に連絡をとりあっていたことから、今回の両氏の会食が実現したようだ。この件は、日米でも話題になっており、今後の日本の対米関係にも影響がありそうだ。そこで関連記事をまとめてみた。

ココがポイント

トランプ次期大統領が安倍晋三元首相の妻・昭恵さんを(中略)邸宅に招待(中略)との報道を受け、「石破さん、、、」とだけつぶやいた。(中略)会談が実現していない日本の首相にツッコんだ(中略)。
出典:よろず~ 2024/12/13(金)

US President-elect Donald Trump is reportedly planning to host a private dinner for Abe Akie, the widow of former Japanese Prime Minister Abe Shinzo.
出典:NHK WORLD JAPAN 2024/12/14(土)

石破首相とトランプ氏との会談の時期の見通しが立たない中、今回の昭恵さんの面会が注目されます。
出典:FNNプライムオンライン 2024/12/15(日)

トランプ支持者は、安倍氏には強い好感(中略)そして今回の昭恵夫人の訪問も歓迎(中略)そのような印象や感情を潜在的な日米関係維持への文脈に使うことは可能と思われる。
出典:Wedge Online 2024/12/13(金)

エキスパートの補足・見解

政治においては、正義や理想以上に、時として人間関係や信頼関係が重要だ。今回のトランプ次期米大統領と安倍元首相の妻の昭恵さんとのフロリダ州にある自宅での会食も正にそのことの表れだ。トランプ氏は、安倍首相(当時)を高く評価し、信頼していた。また同氏は、安倍首相(当時)と共に同席した昭恵夫人とも何度も会っていた。しかも、安倍元首相が悲劇的な形で亡くなり、トランプ氏は自身も何度も暗殺未遂の経験もあり、昭恵さんへのシンパーはかなり高いことは予想に難くない。昭恵さんは、安倍政権の時には様々な問題や課題を起こしたり、また夫である安倍さんがあのような形で亡くなっているので、日本政府はアプローチするようなことは回避していただろう。また個人的心情を慮れば、昭恵さんは静かにしておいてほしいと考えている可能性もある。しかしながら、昭恵さんは、トランプ氏に通じる数少ない有力かつ強力なチャネルだ。今回のことは、正にそのことを証明したといえる。安倍さんは日本のために全力を尽くした政治家であるが、昭恵さんはその安倍さんの残した最大の外交遺産・資産であり、「対米外交上の最大および最高の武器」だ。昭恵さんは、自在闊達な方であるが、政治家安倍晋三の妻としてそのことを十分に理解しているだろう。石破首相と安倍元首相は、生前良好な関係ではなかったが、両者とも日本に貢献したいという意味では同じ立場にあるといえる。石破首相、日本政府そして日本は、その点をよくよく考えて、対処・行動していただきたいところだ。

政策研究アーティスト、PHP総研特任フェロー

東京大学法学部卒。マラヤ大学、米国EWC奨学生として同センター・ハワイ大学大学院等留学。日本財団等を経て東京財団設立参画し同研究事業部長、大阪大学特任教授・阪大FRC副機構長、自民党系「シンクタンク2005・日本」設立参画し同理事・事務局長、米アーバン・インスティテュート兼任研究員、中央大学客員教授、国会事故調情報統括、厚生労働省総合政策参与、城西国際大学大学院研究科長・教授、沖縄科学技術大学院大学(OIST)客員研究員等を経て現職。新医療領域実装研究会理事等兼任。大阪駅北地区国際コンセプトコンペ優秀賞受賞。著書やメディア出演多数。最新著は『沖縄科学技術大学院大学は東大を超えたのか』

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