勝利と奪三振の球団記録は「どちらも同じ投手」と「それぞれ違う投手」が6球団ずつ
東京ヤクルトスワローズの球団記録は、通算勝利も通算奪三振も、金田正一が持っている。国鉄スワローズ(1950~64年)で353勝と4065奪三振。これらは、その後、読売ジャイアンツ(1965~69年)で記録した47勝と425奪三振を加えなくても、日本プロ野球で投げたどの投手よりも多い。
オリックス・バファローズの球団記録を持つ、米田哲也も同様だ。阪神タイガース(1975~76年)と近鉄バファローズ(1977年)で計12勝を挙げて94三振を奪う前に、阪急ブレーブス(1956~75年)だけで、金田に次ぐ338勝と3294奪三振を記録した。
ちなみに、通算勝利も通算奪三振も、金田と米田のすぐ下、日本プロ野球の歴代3位には、320勝と3159奪三振の小山正明が位置する。ただ、小山は、阪神タイガース(1953~63年)で176勝と1944奪三振、東京オリオンズ/ロッテオリオンズ(1964~72年)で140勝と1175奪三振、大洋ホエールズ(1973年)で4勝と40奪三振。いずれも、現在の球団記録ではない。
東京ヤクルトとオリックスを含む6球団は、通算勝利と通算奪三振の球団記録を、同じ投手が持つ。当然ながら、それぞれ違う投手も同数の6球団だが、昨シーズンの開幕時点では7球団と5球団、同じ投手の方が多かった。東北楽天ゴールデンイーグルスの球団記録は、田中将大(現ニューヨーク・ヤンキース)の99勝と1238奪三振だった。則本昂大が昨年9月19日に1240奪三振とし、田中を上回った。
なお、大阪近鉄バファローズの球団記録は、鈴木啓示の317勝と3061奪三振だ。1966年から1985年まで、鈴木は近鉄一筋に投げた。こちらの通算勝利と通算奪三振は、どちらも、金田、米田、小山に次ぎ、日本プロ野球で4番目に多い。
現在、それぞれの球団に在籍している投手の最多は、以下のとおり。中日ドラゴンズと北海道日本ハムファイターズの2球団は、通算勝利と通算奪三振の1位が違う。
いくつかの球団記録について、こちらでも書いた。
●通算勝利の球団記録は、東北楽天を除く11球団がアンタッチャブル!?
●通算盗塁の球団記録を塗り替えるのは誰? 最短距離にいるのは東京ヤクルトの青木と山田だが…
●ヒットの球団記録。昨年、埼玉西武の通算記録を塗り替えた、栗山巧に続く選手は現れるのか