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シュワーバーの「1試合2本塁打」は今月2度目。6月は通算172試合で60本塁打

宇根夏樹ベースボール・ライター
カイル・シュワーバー(左)とアレック・ボーム Jun 17, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月17日、カイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)は、3回裏と6回裏にホームランを打った。今シーズンのマルチ本塁打は、これが3度目。4月11日と6月11日に、どちらも、1試合2本塁打を記録している。

 今月のホームランは5本なので、飛び抜けて多いわけではない。11日と17日の各2本以外は、14日の1本だ。

 ただ、「6月に大谷翔平よりもホームランを打っている選手はいるのか。昨年は15本。2021~23年は平均11本」で書いたように、シュワーバーは、6月にホームランを量産してきた。

 6月の通算出場は、この日が172試合目。6月の通算本塁打は、この日の2本が59本目と60本目だ。

 フィリーズの広報によると、シュワーバーは、新記録を打ち立てた。これまで、6月の通算本塁打が60本に達した時点の出場試合が最も少なかったのは、マイク・ピアッツァの191試合だったという。また、他の月を含めても、シュワーバーの出場試合は2番目の少なさ。8月の通算本塁打が60本となった時点のホアン・ゴンザレス(167試合目)に次ぐ、と謳っている。

 現在、ナ・リーグの本塁打ランキング・トップ5は、20本塁打のマーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)、19本塁打の大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)、1817本塁打のテオスカー・ヘルナンデス(ドジャース)に、16本塁打の2人、クリスチャン・ウォーカー(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)とシュワーバーだ。ブレーブスとフィリーズは、6月17日の試合を終えた。ダイヤモンドバックスは、この日の試合がない。ドジャースの試合は終わっていないが、ここから、大谷とテオスカーが打席に立つことはなさそうだ。【追記:6/18】9回表に、少なくとも大谷は打順が回ってくる。

 シュワーバーは、2年ぶり2度目の本塁打王となってもおかしくない。トップのオズーナとの差は、まだ4本だ。

 過去2シーズンとも40本以上のホームランを打っているのは、46本と47本のシュワーバーと、40本と46本のピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)しかいない。それぞれのリーグ順位は、シュワーバーが1位と2位、アロンゾは2位と3位だった。

 なお、アロンゾは、2019年に53本のホームランを打ち、本塁打王を獲得している。今シーズンは15本塁打。メッツも、6月17日の試合は途中だが、アロンゾが次の打席に立つことは、まずない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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