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千賀滉大の白星デビューは日本人投手12人目。8奪三振は4番目の多さ

宇根夏樹ベースボール・ライター
千賀滉大(ニューヨーク・メッツ)Apr 2, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月2日、千賀滉大(ニューヨーク・メッツ)は、メジャーリーグ初登板で白星を挙げた。

 立ち上がりは、よくなかった。2対0とリードして迎えた1回裏に、先頭打者からのシングル・ヒット、暴投、二塁打で1点を取られたのに続き、2人を歩かせ、無死満塁となった。だが、そこから2三振とライト・ライナーでイニングを終わらせると、その後は二塁を踏ませることなく、6回裏の先頭打者を三振に仕留めたところでマウンドを降りた。

 メッツは、5回表に2点と7回表に1点を追加。3人のリリーバーは、いずれも得点を許さなかった。メッツは、5対1でマイアミ・マーリンズを下した。

 先発投手としてメジャーデビューし、その登板で白星を挙げた日本人投手は、5年前の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)に続き、千賀が12人目だ。なお、リリーバーとしてデビューし、黒星を喫した投手はいるが、白星を手にした投手はいない。

筆者作成
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 また、千賀の8奪三振は、日本人投手のデビュー登板では4番目に多い。石井一久松坂大輔の10奪三振と伊良部秀輝に9奪三振に次ぎ、川上憲伸田中将大(現・東北楽天ゴールデンイーグルス)の2人と並ぶ。

 デビュー登板だけでなく、2登板目も白星は、伊良部、石井、上原浩治、大谷の4人だ。石井は、最初の6登板で6勝を挙げた。7登板目は白星も黒星もつかず(チームは敗戦)、8登板目は7イニングを投げて1失点ながら、黒星を喫した。

 千賀の2登板目は、4月8日になりそうだ。初登板はアウェー、今度はホーム。シティ・フィールドのマウンドに上がり、再び、マーリンズに対して投げる。

 なお、千賀の前日にデビューした、藤浪晋太郎(オークランド・アスレティックス)については、こちらで書いた。

「藤浪晋太郎の8失点は日本人投手のワースト記録!?」

「現時点で藤浪晋太郎よりも防御率の高い投手はいるのか。藤浪の防御率は30.48」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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