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現時点で藤浪晋太郎よりも防御率の高い投手はいるのか。藤浪の防御率は30.86

宇根夏樹ベースボール・ライター
藤浪晋太郎(オークランド・アスレティックス)Apr 1, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 現在、藤浪晋太郎(オークランド・アスレティックス)の防御率は30.4830.86だ。4月1日の初登板で2.1イニングを投げ、自責点8を記録した。

 4月1日を終えた時点で、イニングを問わず、藤浪よりも防御率が高い投手は、1アウトも記録できていない3人を含め、7人を数える。そこには、通算394セーブのクレイグ・キンブレル(フィラデルフィア・フィリーズ)も含まれている。

 だが、先発マウンドに上がった投手に限ると、藤浪の防御率は最も高い。防御率25.00以上の先発投手は、30.4830.86の藤浪と27.00のスペンサー・ターンブル(デトロイト・タイガース)だけだ。下のリストのスタッツは、ERAが防御率、GSは先発登板を示している。後者は、ゲーム・スタートの略だ。

筆者作成
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 もっとも、これらの防御率は、1登板の数値に過ぎない。例えば、2022年のホゼ・ベリオス(トロント・ブルージェイズ)は、シーズン初登板の防御率108.00(0.1イニング)に対し、シーズン全体の防御率は5.23(172.0イニング)だった。2021年のカイル・ギブソン(現ボルティモア・オリオールズ)は、シーズン初登板の防御率が135.00(0.1イニング)、シーズン全体の防御率は3.71(182.0イニング)だ。この年のギブソンは、夏にテキサス・レンジャーズからフィラデルフィア・フィリーズへ移った。

 また、4月30日の時点では、2022年のベリオスが防御率4.13、2021年のギブソンは防御率2.16。ベリオスの防御率は、108.00→11.81→6.35→4.91→4.13、ギブソンの防御率は、135.00→7.11→4.05→2.53→2.30→2.16と推移した。

 なお、現時点で防御率25.00以上の17人のなかには、藤浪以外にも、日本プロ野球の経験者が2人いる。アンソニー・バス(ブルージェイズ)は、2016年に北海道日本ハム・ファイターズで37登板。ライアン・ブレイジャー(ボストン・レッドソックス)は、2017年に広島東洋カープで26登板。それぞれの登録名は「バース」と「ブレイシア」だった。現在の年齢は、どちらも35歳だ。

 藤浪の初登板については、こちらでも書いた。

「藤浪晋太郎の8失点は日本人投手のワースト記録!?」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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