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大卒の三笘薫〔25)と高卒の久保建英(21)。4学年差の両者に見る、大卒選手が急増する日本の問題点

杉山茂樹スポーツライター
(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

 ブライトンはプレミアで現在8位。勝ち点は52だ。5位で勝ち点54のトッテナムホットスパーより消化試合が2試合少ないので、実際の順位はもう少し上である可能性がある。チャンピオンズリーグ(CL)出場(4位以内)は難しそうだが、ヨーロッパリーグ(EL)出場は見えている。

 UEFAランキングで首位を行くプレミアに対して、スペインリーグ(ラ・リーガ)は2位だ。そこでレアル・ソシエは、現在5位のビジャレアルに勝ち点8差をつけ、CL出場圏内である4位を維持している。

 ブライトンの三笘薫とレアル・ソシエダの久保建英。日本の欧州組の中でこの両者は出世頭であると同時に双璧の関係にあると言える。三笘は1997年生まれの25歳で、久保は2001年生まれの21歳だ。久保の学歴は高卒で三笘は大卒。久保が高校3年の時、三笘は大学4年だった。両者は日本の学年に置き換えるとわかりやすい関係にある。

 三笘と久保の現在の市場価値が実際どれほどなのか、詳しいことは分からないが、2人の現在の実力が全く同じだとすれば4歳年下の久保の方が、年齢が若い分だけ高くなる。獲得に費やした以上の値段で売却できる可能性は久保の方が高い。三笘より久保の方が商売的なうま味がある選手と位置づけることができる。

 昇りの階段が三笘には2つ用意されているとすれば、久保は最低3つ以上ある。もちろん怪我なく順調に歩めばという前提になるが、現在両者には高卒の強み、大卒の弱みが垣間見える。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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