苦戦のメカニズムとは。最近の2大番狂わせ、横浜FM対磐田、広島対甲府から森保Jが学ぶこと
サンフレッチェ広島がヴァンフォーレ甲府に延長PKで敗れた天皇杯決勝。そして、首位を行く横浜F・マリノスが最下位のジュビロ磐田に0-1で敗れたJリーグ32節の一戦と、ここ最近、国内では大きな番狂わせが相次いで発生した。
サッカーは結果に運が3割影響を及ぼすと言われるが、広島と横浜FMは運に恵まれなかったと言うより、攻めあぐんだ印象が勝る。惜しいチャンスはそれなりにあったが、いわゆる決定的なチャンスと言えるのは広島に与えられたPKぐらいだろう。ゴール前で、どフリーを何本も外したわけではない。一言でいえば、5バックで守りを固める相手を崩しきることができなかったとなる。
引いて守る相手をどう崩すかをテーマに掲げながら戦ったにもかかわらず、それが実行できなかった。具体的に言えば、サイドから崩すという定石を追求することができなかった。徹底されていなかったと言ってもいい。
広島と横浜FM。本来サイド攻撃が得意なチームは横浜FMだ。4-3-3の布陣通り、Jリーグの中で両ウイングの存在感が最も際立つサッカーをする。磐田戦で先発を飾った仲川輝人(左)、水沼宏太(右)も、攻撃の軸になっていた。しかし引いた相手は崩れなかった。攻撃が浅かったからだ。
焦りからか0-0の時間が長くなると、中央に折り返すタイミングが早くなった。ゴールラインのかなり手前で内側に折れていった。45度。30度を超えることはほとんどなかった。
この記事は有料です。
たかがサッカー。されどサッカーのバックナンバーをお申し込みください。
たかがサッカー。されどサッカーのバックナンバー 2022年10月
税込550円(記事4本)
2022年10月号の有料記事一覧
※すでに購入済みの方はログインしてください。