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もはや黒歴史!立入禁止沖堤防でおこなわれてきた釣り業界の手本となるべき存在の行動とは?

お爺ちゃんの釣り散歩釣り好き一筋300年

釣り好き一筋人生を送ってきました、関東釣り散歩のひげお爺ちゃんです。
これまでの経験をもとに「釣り場のこと」「釣具のこと」をはじめ、釣りや水辺に関するあらゆるお役立ち情報をご紹介していきます。

今回は釣り人に人気の釣り場「沖堤防」にまつわる今だから言える話。
立入禁止のはずなのにそこで大会を開催する釣具メーカー、平然と記事を上げる釣りメディア、SNSで発信するプロスタッフなど、業界の手本となるべき存在がとっていた非常識的な行動とは?

釣り人に人気の沖堤防

全国各地には釣り人に愛されてきた沖堤防がいくつも存在しています。神奈川の場合、横浜港に多数ある「横浜沖堤防群」や八景島シーパラダイス沖にある「野島防波堤」、川崎には「川崎新堤防(東扇島防波堤)」、横須賀には「久里浜東電防波堤」などがあります。陸地にある岸壁よりも潮通しが非常に良くプレッシャーも低いため釣り人にとても人気があり、有料の渡船を利用して渡ることができました。

沖堤防は立入禁止!

釣り人の中ではもはや一つの「釣り場」としての地位を確立していた沖堤防。しかし、そもそも沖堤防は波を防いで港内を穏やかにしたり、船舶航行・停泊の安全を確保するために設置されたもので、全国ほとんどの沖堤防は釣り禁止どころか立ち入り自体が禁止されていたのです。その場所が釣り禁止なのか立入禁止なのかというのは事前にネットで調べたり各港湾局などに問い合わせればすぐにわかることですが、そうではなくても大体が堤防の壁に立入禁止の文字が書かれていたり看板が設置されているので現場で見てもわかるようになっていました。それなのになぜ渡船は行われ続け、釣り人は沖堤防に渡っていたのか...?

長年、港湾局の定期的なパトロールによる注意喚起などは行われていたものの本格的な取り締まりはほとんどなかったというのは要因のひとつでしょう。

もはや黒歴史!釣具業界の手本となる存在が立入禁止沖堤防でおこなっていた行動

そんな沖堤防では時に釣具メーカーが携わる釣り大会も行われていました。「第〇回○○CUP」といったように釣具メーカーの名前がタイトルになった大会では豪華景品が用意されることが多く、特に関東では黒鯛釣りの大会は大々的に開催されていた印象です。またこの沖堤防を利用して釣具メーカースタッフを招いた釣竿の試投会が行われたりすることもありましたが、こういった大会が行われると釣りメディアにも取り上げられて釣り雑誌やネット記事に公開されます。自らSNSで告知するプロスタッフもいましたが、過去の雑誌やネット上にも残っているので検索すれば誰でも見ることができるでしょう。

でもちょっとよく考えてみてください。
そもそも沖堤防は立入禁止。その場所で釣り大会なんてもっての外という場所で釣具のメーカーが大会を開催したり、その模様を釣りメディアも大々的に公開したり、釣具メーカースタッフや釣りのプロと言われるような方が普通に参加したりSNSで発信しているというこの現象は一体どういうことなのか?

釣り業界的に昔から続いてきた「沖堤防の釣り」という歴史があり、それに対して本格的な取り締まりが行われてこなかったことから所謂グレーな状態になっていたことは理解できますが、たとえそうであっても、壁に大きく立入禁止と書かれている場所で、本来入ってはいけない場所と知った上で、釣り人の手本となり釣りのルールを伝えていく立場である「メーカー」「メディア」「プロスタッフ」がおこなう行動として間違っていなかったのだろうか?

せめてひっそりと...というのもおかしな話ですが、一般常識的に考えて平然と大々的に公開する姿勢には疑問しかありません。これはグレーではなくもはや黒歴史と言ってもいいでしょう。

完全に立入禁止になった沖堤防

遡ること半年の2024年4月1日。「遊漁船業法の改正」が施行され、遊漁船や渡船業者等は立入禁止場所へ案内しないということを明記した規定の届け出を行わなければならないことになりました。これは実質沖堤防への渡船は不可能になるということです。4月1日施行と言っても実際には規定届出までの猶予期間があったのですが、2024年10月からは完全に沖堤防が立入禁止、渡船も釣りもできなくなりました。※全国対象(一部認められている場所以外)

長い間続いていた沖堤防釣りの歴史がついに終わった。
一部の渡船業者や沖堤防ファンの釣り人はその後も港湾局や市へ再検討していただけるよう意見や要望を伝えているようですが、残念ながら良い回答は得られていないようです。

今後は沖堤防に限らず他の釣り場においても立入禁止とならないよう釣り人としてのモラルやルールの順守などが求められていきます。特に釣具メーカーや釣りメディアの方々には手本となる行動を期待したいものです。

まとめ

今回の記事は参考になりましたでしょうか?
釣りのことや水辺に関することで何か参考になったり話のネタになれば幸いです。

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釣り好き一筋300年

釣り散歩のお爺ちゃんです。釣り経験だけが取り柄。釣り情報、釣り場レポートなどを紹介していきます。TwitterやInstagramにも挑戦。目指しているのはソーシャルメディアインフルエンサー。

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