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沖堤防へ渡船できない!?遊漁船業法が改正になった本当の理由とは?

お爺ちゃんの釣り散歩釣り好き一筋300年

釣り好き一筋人生を送ってきました、関東釣り散歩のひげお爺ちゃんです。
これまでの経験をもとに、「釣りのポイント紹介」や「釣りのお役立ち情報」をご紹介していきます。

釣り人にとっても、釣り業界にとっても気になる話題。
沖堤防への渡船について。

遊漁船業法が改正されたことによってこれまでのように沖堤防へ渡って釣りができなくなるということなんですが・・・。

この遊漁船業法が改正された理由を知っていますか?
本当の理由、それは意外なことが原因かもしれません。

遊漁船業法改正で沖堤防に渡れなくなる?

2024年4月1日、釣り船や渡船など、客を釣り場に案内する遊漁船業者の登録・更新に関わる改正遊漁船業法が施行されました。

これまでの遊漁船業法に比べ全体的に厳格化されており、その中の一つとして遊漁を営む事業者が都道府県に届け出る規定には「案内する漁場」や「利用者を立入禁止の場所に案内しない」旨を明記しなければならなくなりました。

渡船を利用して渡れていた沖堤防も「案内する漁場」として考えられるため、事実上、沖堤防に渡れなくなるということになるのです。

そもそも沖堤防は原則立入禁止

ただ、そもそも沖堤防は人が立ち入ることを想定して造られているものではないので、「立入禁止表示」があろうがなかろうが、特別に認められている一部の場所を除いて、全国ほとんどの沖堤防は最初から立入禁止だったと思っていいでしょう。

これまでも巡回パトロールで注意喚起される場面に出くわした方もいるでしょうし、直接注意指導を受けた事業所もあるでしょう。
それでも注意されるだけだからとそのまま続けてきていたものが「利用者を立入禁止の場所に案内しない旨を明記」とされたことで、いよいよ通用しなくなったということです。

すでに渡船業を終了したところも出ており、釣り業界にとっての時代の変化を迎えようとしています。

遊漁船業法が改正となった本当の理由はなぜなのか?

それではなぜ遊漁船業法は改正することになったのでしょうか?

立入禁止の沖堤防への渡船が横行しているから?
釣り人が立入禁止の沖堤防で釣りをしているから?
これらを何度注意しても改善されないから?

実はそうではないんです。

直接的な引き金になったのは、2022年4月の出来事、全国でも大きく報道されたあの事故がきっかけとなっていたのです。
北海道・知床半島沖で26人が乗った観光船「KAZU I(カズワン)」が沈没した事故です。

この事故の原因として、運行に支障が出る悪天候の中で出船した判断や、船体の点検・安全確認、緊急時の船上設備などの不備が問題として浮き彫りになりました。

このような事故の再発を防ぐため、事故の翌年、2023年5月の参院本会議において「遊漁船業者の安全管理体制を強化する」ということで全会一致、可決成立していたのです。

これが今回の遊漁船業法の改正へと繋がりました。

遊漁船業法の改正は利用者の安全性向上のため

ちなみに遊漁船業法の改正においては、遊漁船業者および遊漁船業務主任者に対して、新業務規程の提出以外にも様々な責務が新たに与えられています。

遊漁船業者においては「利用者の安全確保等に関する情報の公表」や「損害賠償措置の加入」「遊漁船業者登録票のインターネットでの掲示」など。

遊漁船業務主任者においては「出航前の検査」や「利用者に対する安全確保のための指導助言」など様々です。

それらは全て事故防止はもちろん、これまで以上に利用者の安全性を向上させるために決められたもの。

船釣りなどの事業者にとってはこの改正への対応で大変なこともあるかと思いますが、どうにか頑張っていただいてこれまで同様に楽しませていただきたいですね。

まとめ

今回の記事は参考になりましたでしょうか?
これから釣りを始める初心者の方や、話のネタの参考になれば幸いです。

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釣り散歩のお爺ちゃんです。釣り経験だけが取り柄。釣り情報、釣り場レポートなどを紹介していきます。TwitterやInstagramにも挑戦。目指しているのはソーシャルメディアインフルエンサー。

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