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精神鑑定とマインドコントロール:神戸6歳男児殺人遺体遺棄事件、母親ら4容疑者を精神鑑定

碓井真史社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC
写真はイメージ(写真:アフロ)

■神戸6歳男児遺棄事件

6歳児の遺体が遺棄された事件である。母親らきょうだい4人によって遺体が入っていると思われるスーツケースを運ぶ姿が、防犯カメラに映っていて公開されている。その様子は、楽しそうに歩いているようにさえ見える。

報道によれば、6歳児の母親の弟がやってきてから、家族が変わったという。この弟が家族の心を支配したのではないかとも報道されている。

昨日の報道によれば、検察は、殺人容疑で再逮捕された母親らきょうだい4人について、責任能力を調べるために精神鑑定を実施する方針だという。

■精神鑑定と責任能力

精神鑑定は、通常は精神科医などが担当し、診断名がつけられることが多い。刑法の大前提は、「責任のないものは罰しない」なので、鑑定書に基づき、精神疾患により心身喪失だと裁判官が判断すれば、無罪である。心神耗弱(こうじゃく)だと減刑だ。

本来は、精神鑑定では責任能力まで言及しなくても良いとされているが、実際は責任能力の有無まで求められることが多いようだ。

■精神鑑定の難しさ

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社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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