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考えすぎから解放される方法(反芻思考の止め方)

碓井真史社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC
(写真:アフロ)

■考えすぎ:反芻思考とは

プロの棋士は、何時間も長考することがあります。一体何をどのように考えているのか、素人には分かりませんが。この長考には意味があります。考えすぎではありません。

けれども、私たちは考えても仕方がないことを考えすぎます。考えるといっても、論理立てて順序よく考えを積み上げているわけでもありません。考えても仕方がないことを、無駄に考え続けます。

考え始めると、その考えが頭の中でぐるぐると回り始めます。考えれば考えるほど、解決が見えてくるどころか、頭が痛くなります。落ち込みます。何も良いことはありません。

考えても無駄だとわかっているのに、突然その考えが浮かんできます。何度も何度も浮かんできます。これを心理学では「反芻(はんすう)思考」と言います。

反芻とは、一度飲みこんだ食物を再び口中にもどし、よくかんでからまた飲みこむこと。牛などの反芻類の動物が行います。

反芻思考とは、過去のネガティブな出来事を繰り返し思い出して悩み続ける考え方です。

人はなぜ反芻思考をするのか。そこから解放されるためにはどうすれば良いのか、お伝えします。ポイントは、「ストップ!」そして「動け!」です。

■人はなぜ反芻思考をするのか

ネガティブな出来事は、実は大切な出来事です。

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社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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