絶対に「上司にしてはいけない人」の口ぐせとは?
上司は部下育成という重要な仕事がある。そして昨今は多様性の時代だから、多様化する考え方、価値観に合わせながら部下を成長させていかなければならない。
ところが、それがまるでできない上司がいる。成長させるどころか、部下の意欲を削ぎ、自信を失わせる上司も多い。そんな絶対に「上司にしてはいけない人」とはどんな特徴を持っているのか?
答えは、「洞察力が足りない人」だ。
洞察とは、ある物事を観察し、本質を見抜くことだ。その力が決定的に足りない。だから多様化している現代に、その力のなさが露呈されるのである。
そういった洞察力の足りない上司は、こんなことをしょっちゅう口にする。
「最近の若い人は何を考えているかわからん」
天気予報で考えたらわかりやすい。気象予報士になるには、洞察力を磨かなければならないと言われている。そうでないと天気図などを見て、今日や今週の天気を推察することはできないのだ。
そんな気象予報士が最近の天気について、
「昔と違って最近の天気はようわからん」
と言ったらどうだろう? 誰もが「プロ失格」と受け止めるはずだ。昔と違ったらわからなくなる、という言い分は通らない。
だから上司は感度を上げ、常に洞察力を鍛えるようにすべきだ。
この洞察力を養うために有効な手法として、私は渋沢栄一の「視観察」をおススメする。「視観察」とは、渋沢栄一の著書『論語と算盤』に書かれている人間観察法だ。まずは「視観察」それぞれの意味を簡単に解説していく。
・視 → その人の外見や行動を見ること
・観 → その人の行動の動機を見ること
・察 → その人が何に対して喜び、満足を得るかを見ること
とくに「察」を意識して部下と接するべきだ。多様性の時代に、
「最近の若い人は……」
といった画一的な先入観を持っていると、「感度が鈍い人」「思い込みが激しい人」とレッテルを貼られることだろう。
<参考記事>