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【独自解析】千葉県地震の新情報!異なる震源地による『同日・同時間帯の地震は過去6年でもはじめて』

栗栖成之防災士ライター
気象庁 震央分布

2月29日に千葉県で発生した地震について緊急調査をお伝えしましたが、地震は収まることなく、3月2日にも継続して発生しています。

千葉県で発生する地震の震源地について独自調査してみると、同時に発生する地震の震源が2つに増えています。

気になったので2018年から過去6年間の地震を独自解析しました。すると、「同日・同時間帯に発生」した地震は、今回がはじめてだということが分かりました。

独自調査の結果!震源地に「千葉県南部」が加わった

2月27日~29日にかけて連続10回起きた千葉県内の地震の震源地は「千葉県東方沖(ちばけんとうほうおき)」のみでした。ところが、3月1日~2日11:30までに起きた地震には「千葉県南部」を震源地とする地震が7回も発生していることが分かりました。

そこでどのような発生状況なのか、今回もYahoo!天気・災害の地震情報から確認してみましょう。今回は震度を分かりやすくするため、「震度4:黄色」「震度3:緑色」でマーカーしてあります。

①千葉県南部を震源地とする地震履歴

Yahoo天気・災害
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千葉県南部を震源地とする地震は、3月1日 5時38分ごろ~3月2日 9時44分ごろまでの約1日で、連続して7回起きています。その内、震度4の地震が本日3月2日夜中の1時49分ごろに起きており、さらに3時33分から50分までの約20分間という短時間に、「震度2が2回&震度3が1回」の合計3回の地震が起きています。

きっと、千葉県を含む地震のゆれを感じた方は、眠れない夜をすごしたのではないでしょうか・・

②千葉県東方沖を震源地とする地震履歴

Yahoo天気・災害
Yahoo天気・災害

千葉県東方沖を震源地とする地震は、27日からカウントすると3月2日9時51分ごろまでに、なんと20回も発生しています。

その内、3月1日~2日11:30までに起きた地震は7回にのぼっていますが、これには違和感があります!

千葉県南部を震源地とする地震も7回ですから、2つの震源地で3月1日~2日にかけて、合計14回の地震が発生したことになります。そこで今度は14回全ての地震を、時系列で確認してみました。

千葉県東方沖と南部で発生した14回の地震履歴

独自集計
独自集計

これは、千葉県東方沖と南部の2つの震源地で発生した14回の地震履歴を、独自に集計したものです。

これを見ると先ほどの2日深夜1時から早朝7時にかけて、2つの震源地にて6回もの地震が発生していたことが分かります。千葉県ではこれまでも多くの地震が発生していますが、今回のように異なる震源地にて同日・同時間帯に地震が発生したことはあるのか疑問が残ります。

そこで、過去6年間の、「千葉県東方沖・南部・北西部」を震源とする地震を調査・解析してみました。

因みに、2018年から2024年3月2日までの、各震源地における地震の発生回数は次のとおりです。

  • 千葉県東方沖:252回
  • 千葉県北西部:104回
  • 千葉県南部:60回

前回の緊急調査時と同様に、やはり千葉県東方沖を震源地とする地震が群を抜いて多いです。

独自解析!2018年から2024年までの地震回数と同日発生回数

Yahoo!天気・災害のデータから、各震源地における2018年~2024年までの地震回数を集計し、年ごとの地震回数と、同日に異なる震源地で地震が発生した回数を解析しました。

まずは年別の地震回数は、次のようになりました。

(3つの震源地から発生した地震の合計回数)

  • 2018年:95回
  • 2019年:53回
  • 2020年:53回
  • 2021年:62回
  • 2022年:55回
  • 2023年:64回
  • 2024年:34回
  • 合計:416回

2018年に異なる震源地で同日に起きた地震集計

独自解析による
独自解析による

2018年は年間95回の地震が発生しており、異なる震源地から同日に発生した地震は8日あり、発生回数は18回起きています。

ただし、集計表を見ればお分かりのように、異なる震源地で同日・同時間帯に発生した地震は「ゼロ」です!

2019年~2023年までに異なる震源地で同日に起きた地震集計

独自解析による
独自解析による

次は2019年~2023年までに、異なる震源地で同日に起きた地震を解析しました。

  • 2019年:1日 2/53回
  • 2020年:2日 4/53回
  • 2021年:1日 2/62回
  • 2022年:1日 2/55回
  • 2023年:3日 7/64回

結果はこのとおり、異なる震源地で同日に地震が発生した日は1~3日ありますが、

いずれも同日・同時間帯で発生した地震は、やはり「ゼロ」でした!

3月は異なる震源地にて「同日・同時間帯」に発生した地震は、3日・9回にものぼる!

独自解析による
独自解析による

ここまでで、2018年~2024年3月2日までの千葉県で発生した地震を解析した内容をお伝えしました。

過去にも、同日に異なる震源地にて地震が発生したことが判明しましたが、同日・同時間帯での発生件数は「ゼロ」でした。

ところが、3月1日~2日に起きた地震は、同日・同時間帯に3回も発生しており、地震の合計回数は9回にのぼっています。このことから、これまでの地震の発生状況とは異なるのではないでしょうか。

しかも、2024年はまだ2か月と2日しか経過していないにも関わらず、既に34回とハイペースで発生しています。

「千葉県東方沖・南部・北西部」の、各震源地の位置について

記事内では「異なる震源地」と伝えていますが、各震源地がどこに位置するか分からないと、イメージしづらいでしょう。ここで、各震源地がどこになるか地図で紹介します。

千葉県北西部

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千葉県南部

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千葉県東方沖

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気象庁が公開する最近1週間の震源マップ

気象庁の最近1週間の震源マップを加工
気象庁の最近1週間の震源マップを加工

これは気象庁が公開している最近1週間の震源マップです。先に紹介した各震源地を見てのとおり、千葉県東方沖と南部を震源にする地震が多いことが分かります。因みに、赤いピンの中の数字が地震発生回数です。

3月2日12時ごろに公開された専門家の解説!NHK水戸放送局から抜粋

NKH
NKH

昨日からの地震によって、専門家によるさまざまな解説がなされています。ここでは、恐らく最新だと思われる「NHK 水戸放送局」が報じている内容を紹介します。解説者は、つくば市にある防災科学技術研究所の「藤原広行研究主監」です。

原因の1つに『スロースリップ』

「日頃から地震活動が高い地域だが、今回は次から次へと群発地震のように起きているのが特徴だ。原因の1つとしてフィリピン海プレートが陸側のプレートの下に潜り込み、ずるずると滑るような『スロースリップ』と呼ばれる現象に関連して起きているとも考えられる」

千葉県内への影響は?

震源が茨城県の真下ではないので、大きな被害に直結するような地震が起きる可能性はそれほど大きくはないと思います。ただ、千葉県のあたりでは大きな地震で被害がでる可能性もあり、それにより茨城県内でも交通機関の乱れやさまざまな面で生活への支障が考えられるので、注意した方がいいと思います。

今後大きな地震発生の恐れは?

「地震活動が数日から1週間ぐらいは続く可能性はある。今回の地震活動がマグニチュード7クラスの大地震に直接関係しているというわけではないものの、関東では今後30年間でマグニチュード7クラスの地震が発生して大きな被害が出る可能性も強く指摘されている状況なので、改めて地震への備えを考える機会にしてほしい」

ほぼ1日かけた解析結果では、やはり特殊な状況にあると思える!

photo AC
photo AC

千葉県で発生している地震が3月に入っても継続していることから、独自に地震の発生件数・日時を調査し、異なる震源地にて同日・同時間帯に地震が発生していたかを解析しました。

その結果は、2018年から遡って調査しても、同日は複数回確認できましたが、同日・同時間帯での発生は過去6年でもはじめての現象です。

少し不気味に感じますが、専門家によれば1~2週間は継続するようです・・

このまま大きな災害になることなく、鎮静化することを願います。

防災士ライター

これまで、洪水・土砂災害・地震・津波・高潮など、あらゆるハザードマップを作成。2017年に防災士とひょうご防災リーダーの資格を取得。2014年からWEBライターとして活躍し、現在では経験と資格を活かしてさまざまなメディアに多ジャンルにて記事を投稿中!

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