【南海トラフ地震｜姫路市被害想定】死者400人超・最大震度6強と2.5ｍの津波が襲う！

防災士ライター

11/16(土) 16:28

南海トラフ地震による姫路市の被害想定は、2014年（平成26年）6月に兵庫県が公表した内容が最新です。

当時はメディアにも取り上げられ、多くの市民が見聞きしていたはず。それから11年を迎えようとしている現在では、ほとんどの方が被害想定を知らない状況になっているでしょう。

それもそのはずで、当時の小学生が現在では成人しているのですから。そこで今回は、11年ぶりに南海トラフ地震による、姫路市の主な被害想定を紹介しましょう。

南海トラフ地震では最大震度6強が襲う

姫路市内のみの震度を示す「ゆれやすさマップ」は公開されていませんが、兵庫県が想定している震度分布は上記のとおりです。

ただこれでは、よく分からないため以下に姫路市における「震度別面積率」を紹介します。

1.震度7　：0％

2.震度6強：3.2％

3.震度6弱：19.6％

4.震度5強：60.5％

5.震度5弱：16.7％

この面積率から姫路市内の半数以上に、震度5強のゆれが襲うことが分かります。

また、少ないですが約20％の地域で震度6弱が、3.2％の地域で震度6強の揺れとなるため注意が必要です。

先の画像でみると、概ね沿岸部が震度6強の揺れとなる確立が高そうですね。

津波については最大2.5mの波が、最短120分で到達すると予想。これは、播磨地域全体の市町でほぼ同じ状況です。

姫路市には家島諸島が含まれますが、諸島部でも大きな津波は予想されていません。

津波によって起きる市内の浸水状況は、以下のように想定されています。

・0.3m以上：134ヘクタール

・1m以上　：32ヘクタール

・2m以上　：微小

このことから、津波による浸水は0.3～1m未満がほとんどです。ただ1m以上の浸水が予想される地域もあるため、ハザードマップでの確認をおすすめします。

上記は前述した地図の「A地域」を拡大したもので、この地域は海岸には面していませんが、浸水被害が予想されています。

この地域では夢前川とその支流の水尾川を遡上した津波が、地震によって破堤した個所から越水して浸水するのです。

他の地域でも同様であり、姫路市の津波による浸水被害の特徴は、海からでなく川を遡上して北側から浸水する個所が多いということです。

最後に、兵庫県が公開している姫路市における、その他の被害想定をまとめておきましょう。

今回は南海トラフ地震による姫路市の被害想定をまとめて紹介しました。津波については最大2.5mなので「意外に安心」と思われるかもしれませんが、そうではありません。

実際に想定では「浸水深1m以上の区域に残っている人は、津波に巻き込まれればほとんどが死亡する」とされていて、津波による死者も293人予想されており、地震についても、最大震度6強が襲う地域もあります。

改めて、自宅や勤務先の状況を確認して、必ずやってくると言われている「南海トラフ地震」に備えましょう。

今後は、~~兵庫県全体~~兵庫県内各地域における被害想定のまとめを、お伝えする予定です。

淡路地域（淡路島）の、被害想定をまとめた記事をアップしましたので、併せてご覧ください！（11/17アップ）