張本美和に逆転で優勝した北朝鮮の“伏兵”キム・グムヨンは何者?なぜ強いのか?#専門家のまとめ
卓球・アジア選手権の女子シングルス決勝で、日本の張本美和が北朝鮮のキム・グムヨンに1-3で敗れて優勝を逃した。キムはパリ五輪混合ダブルスの銀メダリストで北朝鮮のエース。卓球強国の中国以外で、日本の新たな脅威となりつつある北朝鮮だが、急に強くなったわけではない。なぜ北朝鮮の卓球は強いのか?
ココがポイント
エキスパートの補足・見解
今回、卓球・アジア選手権の女子シングルスは、世界ランク1位の孫穎莎(中国)や日本のエースで同5位の早田ひな(日本生命)が棄権したため、16歳の張本美和の優勝への期待は大きかったが、北朝鮮の22歳キム・グムヨンの確かな実力が証明された大会となった。
今年のパリ五輪混合ダブルス1回戦でも、日本のメダル候補だった張本智和、早田ひなペアに4-1で圧勝したのも、北朝鮮のリ・ジョンシク、キム・グムヨンの2人だった。
現在、北朝鮮の監督は13年世界卓球(パリ)の混合ダブルスで金、15年世界卓球(蘇州)の混合ダブルスで銅のキム・ヒョクボン氏で、世界レベルを知る38歳の指導者。男女ともにハードなトレーニングでパワー、スピードを強化し、フルセットを戦っても落ちない体力に絶対的な自信を持っていると聞く。
ITTFのランキング上位に名前がないとはいえ、もはや北朝鮮は“ダークホース”でもはない。中国に次ぐ強豪国として、これからの国際大会で日本の大きな壁となって立ちはだかるのは間違いなさそうだ。