増田将馬が単独盗塁王獲得! 巨人で優勝の兄・増田大輝から「いい刺激をもらえた」【週刊くふうハヤテ】
今年からプロ野球(NPB)の二軍、ウエスタン・リーグに参加している新球団、くふうハヤテベンチャーズ静岡。先週は9月26日まで試合がなく、27日から29日にかけて阪神タイガースをホームグラウンドのちゅ~るスタジアム清水(略称ちゅ~るスタ)に迎え、シーズン最後の3連戦を行った。
対阪神:27日●1対15 28日●2対6 29日●5対6
阪神との初戦は初回から5点を奪われる一方的な展開となり、22日の福岡ソフトバンクホークス戦(タマホーム スタジアム筑後)に続く2試合連続の2ケタ失点で大敗。28日の2戦目は1点ビハインドの2回裏に五番・仲村来唯也(なかむら・らいや、九州アジアリーグ・火の国サラマンダーズ)のソロ本塁打で追いつくと、4回には七番・ジェリンソン・バスケス(カープアカデミー)の適時二塁打で1点を勝ち越す。だが、8回表に6番手として登板した奥田健誠(おくだ・けんせい、ベイサイドリーグ・YKSホワイトキングス)が阪神打線につかまり、逆転負けとなった。
29日の最終戦は、ちゅ~るスタでは今季最多となる2355人の観衆を前に打線が粘りを見せる。3点を追う4回裏に五番・倉本寿彦(日本新薬、元横浜DeNAベイスターズ)、六番・深谷力(ふかたに・りき、関西独立リーグ・和歌山ウェイブス)の連続タイムリーツーベースで同点とすると、1点を勝ち越された直後の6回には四番・西川僚祐(千葉ロッテマリーンズ)の7号ソロで再び試合を振り出しに戻す。
7回には九番・富山太樹(とみやま・だいき、BCリーグ・栃木ゴールデンブレーブス)がライトスタンドに今季1号のソロ本塁打を叩き込み1点をリード。そのまま9回表の阪神の攻撃を迎えるが、満を持して送り込まれた静岡・常葉学園菊川高校出身の田中健二朗(DeNA)が1死一、二塁から六番・小幡竜平に逆転の2点三塁打を浴び、今季のラストゲームを勝利で飾ることはできなかった。
増田は阪神・遠藤との盗塁王争いを1個差で制す。打率はリーグ2位
盗塁数リーグトップの増田将馬(ますだ・しょうま、四国アイランドリーグplus・徳島インディゴソックス)は、その最終戦で今季31個目の盗塁に成功。この試合で2盗塁して30盗塁に到達した阪神の遠藤成を1個差でかわし、単独で盗塁王に輝いた。
増田は最終3連戦を前に打率.301と逆転首位打者の可能性も残していたが、24日のソフトバンク戦(阪神鳴尾浜球場)で2安打して打率を.308に上げていたトップの井上広大(阪神)との差は7厘。27日の試合はノーヒットで連続試合安打が「26」で止まると、翌28日も無安打。29日の最終戦では1安打を放つも、最終的に打率3割を切る結果となった。
それでも打率.297は首位打者の井上に次ぐリーグ2位。28日には読売ジャイアンツが4年ぶりのセ・リーグ優勝を決め、その試合で途中出場の兄・増田大輝も2安打、2打点で勝利に貢献しており「なかなか試合に出られない中でああいう結果を残せる選手に自分もならなきゃいけないなと思いましたし、いい刺激をもらえました」と話した。
福田秀平の引退試合にDeNA田中浩康コーチらが“サプライズ”登場
28日の2戦目は今季限りでユニフォームを脱ぐ福田秀平(ロッテ)と折下光輝(おりした・こうき、関西独立リーグ・堺シュライクス、元巨人育成)の引退試合。三番・指名打者で先発出場の福田は第1打席で右前に現役最後のヒットを打つと、すかさず二盗塁も決めて2打席で交代し「まだ自分が野球をやめるって実感はあんまりないですけど『あ、もう終わったんだ』っていうのが少しずつですけど感じられるようになってきました」。折下は四番・三塁でフル出場も4打数ノーヒット、3三振で「やりきったなっていうか、スッキリした気持ちですね」と語った。
試合後のセレモニーでは、福田がソフトバンクでプロ野球人生を歩み始めた当時のコーチである鳥越裕介氏、現役時代は福田と自主トレを共にしていたDeNAの田中浩康内野守備兼三塁ベースコーチが“サプライズ”で登場。福田自身「感謝しかない」という2人からそれぞれに花束を贈られ、感激しきりだった。
なお、くふうハヤテの最終成績は全120試合で28勝84敗8分け、勝率.250、ウエスタン・リーグ6位。リーグ優勝のソフトバンクとは43ゲーム差、5位の広島東洋カープにも22.5ゲーム差を付けられた。チームは来シーズンに向け、10月7日から始まる秋季教育リーグの「第21回みやざきフェニックス・リーグ」に参戦する。
(くふうハヤテの選手名後のカッコ内は読みがな、前所属。文中の今季成績等はウエスタン・リーグ全日程終了時。写真はすべて筆者撮影)
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