みんな知ってる?:流行語大賞2014ノミネート50語(1):「ありのままで」「ダメよ~ダメダメ」など
◆ノミネート50語
・輝く女性
・STAP細胞はあります
小保方晴子氏反論記者会見でのセリフ。語尾を強く言う「女の子っぽい」言い方で。
<論文捏造:STAP細胞論文から考える科学と私たちが抱える根本的問題:ヘンドリック・シェーン事件から>
・バックビルディング
異常気象が多かった今年、気象予報士が解説していた耳新しい言葉。「積乱雲が風上で連続して発生し、風下では雨が激しく降り続ける現象。風上(後方)の積乱雲が、ビルが林立するように並んで見えることから名づけられた。」(コトバンク)
・まさ土
広島で大きな土砂災害がありました。まさ土は、花崗岩が風化した砂。この滑りやすい砂が、土砂災害の一因かと当初報道された。
・トリクルダウン
最初に金持ちがもっと金持ちになれば、いずれ貧しい人もだんたん豊かになるという経済学の理論。
「トリクルダウン:下の階層は、上の階層を追いかけます。上の階層はさらに上に逃げます。こうして、新しい消費が生まれ、流行が広がり、景気が良くなるというわけです。」(「心の財布と買い物の心理・衝動買いの心理」:Yahoo!ニュース個人有料)
・デング熱
てんぐ(天狗)熱ではない。デング熱。蚊を媒介としてうつる病気。海外で感染する人はいるが、今年は海外渡航歴のない患者が69年ぶりに発生し、大きな話題に。
・ダメよ~ダメダメ
「いいじゃぁないか〜」と言われた時の、返しの言葉。本来は、夜中の番組でのみ見られたお笑い芸人「東京エレキテル連合」のコントネタ。なぜか、ゴールデンタイムでも放送され、子どもから大人まで大人気。
・2025年問題
2025年は、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる年。高齢者問題がさらに大きくなるかと。
・危険ドラッグ
合法ドラッグ、脱法ドラッグ、そして今年から危険ドラッグと、名前が変遷。ハーブ等と称し、吸引用ではない等との口実で販売されたりもするが、麻薬や覚せい剤などと同様に(時にはそれ以上に)とても危険。使ってはだめ。
・アイス・バケツ・チャレンジ
氷水を頭からかぶるか、筋萎縮性側索硬化症 (ALS) 研究のために寄付をするか、という運動。次にチャレンジする人を指名する。
<「アイスバケツチャレンジ」:え?! どうして悪いの?:寄付もチャリティーも普通になる日はいつだろう>
・家事ハラ
家事をする人への嫌がらせ。家事を行う夫へのダメだしなど。(これでは、幸せな結婚生活はおくれませんね)
・マタハラ
マタニティー・ハラスメント。妊娠を理由に降格されるなど。やっちゃだめと、最高裁も。
・ありのままで
「アナと雪の女王」のエルサが歌っています。
<『アナと雪の女王』主題歌「レット・イット・ゴー:ありのままで」の歌詞を心理学で解説:その意味は?>
・レリゴー
英語でも歌っています。
<『アナと雪の女王』の心理学:レリゴーと個性(ありのままの姿)の本当の意味を読み解く>
・こぴっと
NHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」の方言、甲州弁(山梨弁)。「こぴっとしろし!」(しっかりしなさい!)などと使われる。
・ごきげんよう
「ごきげんよう さようなら」。美輪明宏のナレーション。NHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」の最後のことば。毎回同じセリフだが、ストーリーによって、話し方の表現が豊かに変化する。
・リトル本田
サッカー選手本田圭佑の心の中にいる人物。心の中の少年の心。この心の声に従って、移籍先を決めたとか。
・J婚
自衛官との結婚。人気あり。自衛官とのお見合いパーティーがテレビで紹介されたりした。
・ゴーストライター
佐村河内守氏のゴーストライターが、新垣隆氏。
<佐村河内守氏記者会見から考える「ウソ」と「疑う技術」:私達はいつもだまされてきた>
・タモロス
『笑っていいとも!』が終わって感じる喪失感、心身の症状。
「あまちゃん」が終わった後の、あまロスなんてのもあった(「あまちゃん」最終回を読み解く:復活の物語・この先へ。:あまロスのあなたへ)。
ペットが死んで、家族の死のように悲しむ「ペットロス症候群」という言葉は、以前から。
・マイルドヤンキー
「地元に根ざし、同年代の友人や家族との仲間意識を基盤とした生活をベースとする若者。」(コトバンク)
・リベンジポルノ
交際相手への復習目的で裸の写真などをネットで公開。
<なぜ女性は写真を送ってしまうのか:リベンジポルノの被害を防ぐために:すてきな恋をするために>
<なぜ男は写真を撮り送らせるのか:リベンジポルノを実行する心理と現代ネット社会>
~ノミネート50語の後半は次のページで~
◆流行の心理学
毎年年末恒例の流行語大賞ですが、そもそも「流行」ってなんでしょう。
流行には、3つの種類があります。
1物の流行:危険ドラックとか、和食とか、スマホとか。
2行為の流行:j婚とか、リベンジポルノとか、旅行とか、スポーツとか。
3思想の流行:歌とか、本(に書かれている考え)とか、ありのままでとか。
流行語大賞ノミネートの50語は、この3種類が絡み合っていますね。
流行は、企業やマスコミが計算して意図的に作り出すこともありますが、自然発生することもあります。何が流行するかはわかりませんが、流行するために必要な条件はあるようです。
1コストがかかり過ぎない:値段が安いとか、覚えるのに時間がかからないとか。
2予備知識がいらない:とっつきやすさ。
3それを持つ、それを使うことによる効果:仲良くなれる、自慢できるなど。
4保持性:習慣化するなど。
といったわけです。
「ダメよ~ダメダメ」は、覚えやすいいし、東京エレキテル連合のコントを見たことない人ですら、すぐに使える言葉でしょう。使えば、うけますよね。
「危険ドラッグ」は、それほど高価ではありませんし、購入しやすいということで、困った流行になってしまったのでしょう。
こうして少数の誰かが何かを始めると、同じことをしたいと感じる多数の人々が現れて、流行は広がっていくのです。
(加筆2014.11.20)
つづき→
みんな知ってる?:流行語大賞2014ノミネート50語(2):JKビジネス、妖怪ウォッチ、壁ドン~
(JKビジネス・絶景・レジェンド・ゆづ・妖怪ウォッチ・塩対応・マウンティング(女子)・こじらせ女子・女装子・号泣会見・セクハラやじ・集団的自衛権・限定容認・積極的平和主義・勝てない相手はもういない・カープ女子・ワンオペ・ハーフハーフ・消滅可能性都市・壁ドン・ミドリムシ・壊憲記念日・イスラム国・雨傘革命・昼顔・塩レモン・ビットコイン・エボラ出血熱)
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