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みんな知ってる?:流行語大賞2014ノミネート50語(2):JKビジネス、妖怪ウォッチ、壁ドン〜

碓井真史社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

みんな知ってる?:流行語大賞ノミネート50語(1):「ありのままで」「ダメよ~ダメダメ」など」の続き。

◆流行語大賞2014ノミネート50語(後半)

・JKビジネス

女子高生を使った、密接なサービス等を使った商売。JKリフレ、JK撮影会、JKお散歩など。児童買春等の犯罪の温床との意見も。

・絶景

絶景ブーム。ベストセララー「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」など。

・レジェンド

ジャンプの葛西紀明選手(41)は、すでにレジェンド。

・ゆづ

スケートの羽生結弦選手のこと。「ゆづファンブログ」「ゆづに惚れちゃう!」「ゆづくんのこと大好きで、おかしくなりそう」など。

・妖怪ウォッチ

ゲームソフト、漫画、アニメで大人気。おもちゃは品薄。(知らない人はキャラを見てポケモンと間違えるかも。知らない人は妖怪と聞いて鬼太郎と間違えるかも)。

妖怪ウォッチ「何でも妖怪のせい」は良いこと?悪いこと?を心理学的に解説

・塩対応

握手会等でのアイドルによる塩のようなしょっぱい(そっけない、冷たい)対応。(でも、今年は事件もありましたね。)

アイドルの握手会、どうするべき?:芸能人はなぜ狙われるのか、どう犯罪と戦うか:AKB48襲撃事件から

・マウンティング(女子)

女性同士の会話〜「小さな優越感を感じたいために、自分のほうが上だとアピールする」〜

沢尻エリカ主演のドラマ『ファースト・クラス』(フジテレビ系)で話題に〜

本来は、犬などの動物が自らの優位性を示すために、相手に馬乗りになる行為〜

出典:女性同士のイヤな感じ、正体は「マウンティング」 格付けし合う女性達:日経2014/10/16

・こじらせ女子

自信がない、他人まかせ、疑り深い、甘え下手、人間関係にトラウマ、寂しさに慣れている(日本テレビ「今日は会社休みます」)。

・女装子

女装子(じょそこ)。本来は女装している人への別称だが、現在は自称しているらしい。

・号泣会見

野々村元兵庫県議員の記者会見の様子。

号泣県議は笑いもの?:私たちは何をどこまで笑ってよいのか

・セクハラやじ

東京都議会での「自分が早く結婚したらいいじゃないか」といったやじ。

・集団的自衛権

米国は「ジャイアン」、日本は「のび太」などと説明されることもある。その説明の仕方は間違いとの意見も。

「外国からの武力攻撃が発生した場合,被攻撃国がもつ本来の自衛権 (個別的自衛権) と並んで,この国と密接な関係にある他国がその攻撃を自国の安全を危うくするものと認め,必要かつ相当の限度で反撃する権利」(コトバンク)。

・限定容認

集団的自衛権行使を限定容認と閣議決定。

・積極的平和主義

自分の国や、周りの国や、世界の平和のために、積極的に行動するよ、という考え方。

・勝てない相手はもういない

テニスの錦織圭選手「この世界に勝てない相手はもういない」(世界ランク一位を破って)。

・カープ女子

プロ野球の広島カープのファンである女性。

・ワンオペ

飲食店等でバイト一人しか働いていない状態。

・ハーフハーフ

浅田真央選手、来季休養を表明、引退については「まだハーフハーフ」。

(ソチオリンピックでの大失敗と、見事な復活。浅田選手は伝えたいと思っている。<浅田真央選手のメッセージ:IMA「スマイル/この素晴らしき世界」:失敗はあるけれど傷ついても微笑んで>)

・消滅可能性都市

若い女性がどんどん減っていって、消滅の可能性のある自治体が、全部で869も。

・壁ドン

女子が憧れるシチュエーション。

(女性はやさしい男性を好むが、優しいだけではだめ)

・ミドリムシ

昆虫ではない。水の中に住む、顕微鏡でなければ見えないとってもちっちゃい生き物。59種類もの豊富な栄養素を持ち、優れた食品になる可能性あり。燃料になるという研究も。

・壊憲記念日

「憲法を解釈だけで変えられる だから7月1日は「壊憲」記念日」

・イスラム国

独立宣言しているが、世界は国とは認めていない過激派組織。収入や支配地域はかなり大きい。

・雨傘革命

香港で行われている民主化デモ。

・昼顔

「昼顔妻」。夫を送り出した後、不倫する妻。上戸彩主演のフジテレビのドラマ「昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜」。

・塩レモン

塩漬けしたレモン。酢と塩の役割りを果たすさわやかな調味料になる。

・ビットコイン

ネット上で流通する電子マネー、仮想通貨。すごく便利かもしれない。とてもリスクが高いかもしれない。

・エボラ出血熱

アフリカで大流行。私たちの力で、何とかしなければ。

◆流行の心理学2

前のページで、流行の種類、流行の条件を説明しました。

さて、人はなぜ流行に乗りたいのでしょうか。その基本的な心理は、人と違うことをしたいという個性化傾向と、人と同じことをしたいという斉一化傾向です。

人と違うことをしたい人が、流行を作り出し、最新流行に飛びつきます。だんだん流行が広がっていくと、今度はみんなと同じことをしたいという人が流行のものを手に入れ、こうして大流行が起きるわけです。

ただし、そのころには、流行の最先端にいた人はもう飽きています。個性化傾向が強い人は、みんながしていることを自分もするのはかっこ悪いと感じます。そして、新しい最新流行を探しはじめます。

こうして、「流行」は、いつも短期間で終わります。

去年2013年の流行語大賞は、「今でしょ!」「お・も・て・な・し」「じぇじぇじぇ」「倍返し」の4つ。これはまだ覚えているでしょうか。でも、今この言葉を使う人は少ないでしょう。

では、2012年は?

「ワイルドだろぉ」

スギちゃんです。もうはるか昔の、なつかしさを感じる言葉ですね。どれもこれも、あんなに流行った言葉なのに、流行は短時間で終わり、言葉の輝きは失われるのです。

そうして、また新しい流行語が生まれます。

(2014.11.20.22:00加筆)

なぜ知らない言葉が多い?流行語大賞2014候補:Yahoo!ニュース個人

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みんな知ってる?:流行語大賞ノミネート50語(1):「ありのままで」「ダメよ~ダメダメ」など」(輝く女性・STAP細胞はあります・バックビルディング・まさ土・トリクルダウン・デング熱・ダメよ~ダメダメ・2025年問題・危険ドラッグ・アイス・バケツ・チャレンジ・家事ハラ・マタハラ・ありのままで・レリゴー・こぴっと・ごきげんよう・リトル本田・J婚・ゴーストライター・タモロス・マイルドヤンキー・リベンジポルノ)

社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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