コンプレックスの心理学:心の解放のために(「コンプレックス=劣等感」ではありません)
■コンプレックスとは
コンプレックスって、普通は「劣等感」の意味で使われますね。でも、これは心理学におけるコンプレックスの一つ「劣等コンプレックス」のことです。
コンプレックスは、単に自分の欠点を感じることではないのです。
コンプレックス(complex)の本来の意味は、「複合体」です。シネコン(シネマ・コンプレックス)という言葉がありますが、これは一つの建物の中にいくつもの映画館がある映画館複合体の意味です。
心理学や精神医学では、コンプレックスとは感情や欲求や考え方などが複雑に絡み合った複合体のことを指します。心の「おでき」「腫瘍」のようなものです。精神分析学的には、このコンプレックスが無意識の中にあり、私たちの心や行動をチクチク刺すようなことをしているわけです。
だから、このコンプレックスを理解することで、私たちの心はもっと開放されていきます。
「劣等コンプレックス」も、単に私は走るのが遅いとか計算が苦手という感覚ではなく、走ったり計算したりする長年の経験の中で、様々な感情が入り混じって複雑に絡み合った自己否定の心になるわけです。
走るのが遅いから、もっと練習しようとか、計算が苦手だから検算しよう、電卓を使おうになれば良いのですが、劣等コンプレックスによって、私たちは生活全般にダメージを受けるのです。
■コンプレックスは「影のキャラクター」
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