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各駅停車の旅【3日目:八戸~青森】7日間乗り放題11,330円で青森まで行ってみた!

湯川カオル子旅・グルメ・温泉流浪人

JR「北海道&東日本パス」を使った東北旅行3日目は、八戸から青森までの短い旅ですが、午後からは今回の旅の目的のひとつ、ねぶた祭を控えた青森で、出来立てのねぶたを見学。青森駅近くの新スポットも紹介します。
※JR「北海道&東日本パス」の詳し内容は「1日目」をご覧ください

≪快速しもきたで野辺地へ≫

八戸から青森までの96kmは、第三セクターの青い森鉄道の利用区間。青春18きっぷとはことなり、青い森鉄道を途中下車で利用できるのも「北海道&東日本パス」のメリットです。

八戸駅の電光掲示板はJRと青い森鉄道、IGRいわて銀河鉄道が乗り入れているので、わかりやくロゴマークが入っていました。

お昼ごろに青森に着くのなら、10時9分八戸発、11時42分青森着の各駅停車がベターですが、今回は1本早い9時33分発の快速しもきたに乗り、途中野辺地駅に立ち寄ってから、青森へ向かいます。
快速しもきたは、野辺地駅から下北半島を北上するJR大湊線直通列車で、JRのキハ100系の気動車。この日は単行列車でしたが、時期によって2両に増結することもあるそうです。

青い森鉄道(旧東北本線)は電化区間ですが、非電化の大湊線に乗り入れる快速しもきたはディーゼルカーです。
この電車はローカル線の旅を楽しんでいるお客さんも多いようでした。

ディーゼルカーならではのパワフルな走りと独特の重低音が心地いい。

青い空と緑の水田。夏旅でこそ楽しめる一面に広がる田園風景!

乙供(おっとも)駅。青い森鉄道線には変わった駅名もあるので、駅に着くたびにチェックするのも電車旅の楽しみのひとつ。乙供は、アイヌ語の砂地(オタ モイ)か語源だそうです。

≪特に目的はありませんが、一度下車してみたかった野辺地で寄り道≫

10時19分、野辺地駅に到着。ここでキハ100系とはお別れです。今回は行きませんでしたが、下北半島には日本三大霊山のひとつ恐山や、奇岩が建ち並ぶ仏ヶ浦、名湯で知られる下風呂温泉、そしてマグロの産地大間など見どころが盛りだくさん。

野辺地(のへじ)っていう、ローカルな言葉の響きが好きです。こちらもアイヌ語が語源にあるそうです。

野辺地駅の改札を抜けると駅そばがあります。今は人手不足のため、営業時間は8時30分から14時まで。鉄道ファンの間で有名な駅弁「とりめし」は、土日のみの販売みたいです。

10時54分発の青森行きに乗車。ラッピングがカラフルな青い森鉄道のキハ701。

世界遺産の「北海道・北東北の縄文遺跡群」ラッピング電車。ヘッドマークはつい撮影したくなる可愛らしさです。

≪車窓から見える北国の海≫

野辺地駅を過ぎると、青い森鉄道は東に進路を変え、陸奥湾に沿って一路青森へ。ときどき窓の外には、濃い藍色の陸奥湾が見え隠れします。

浅虫温泉
浅虫温泉

車窓から見た浅虫温泉のシンボル湯ノ島。太宰治の小説『津軽』にも、太宰自身が汽車の窓から浅虫の町を眺めるシーンが描かれています。

≪青森駅周辺のおすすめスポット≫

11時42分に青森駅に到着。ホテルにチェックインするまで時間があるので、周辺を散策することに。

「来たぜアオモリ!」。ついそんな言葉が口をつく場所がココ!
青森駅横にあるあおもり駅前ビーチ(通称Aビーチ)は、2021年に造られた人口の砂浜。時期によって設置される「AOMORI」の文字看板はフォトスポットとして人気です。

「ねぶたの家ワ・ラッセ」西側の広場に2023年春に登場した、リンゴ型オブジェ「びっくりんご」。SNSで話題になり、記念写真を撮る人が絶えません。
その向こうの三角屋根の建物は、オシャレな青森土産やレストランなどがある「A-FACTORY(エー・ファクトリー)」。一度覗いておきましょう。

1988年まで運行していた青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸。名曲『津軽海峡冬景色』の舞台が青森駅のホームと青函連絡船です。
大人510円で見学できて、操舵室や客室、巨大なエンジンや鉄道車両を保存展示する車両甲板など、見応えがありますよ。

八甲田丸の近くから、海の上を歩ける遊歩道「青森ラブリッジ」を通って、ねぶたの制作会場「青い海公園」へ向かいました。
上に架かるのは青森ベイブリッジ。アオモリの頭文字、Aの形に設計されています。

≪ねぶたの制作風景を見学≫

「青森県観光物産館アスパム」の裏手「青い海公園」の一角に、ねぶたの制作や収納をおこなうねぶた小屋「ねぶたラッセランド」が建ち並びます。
小屋内に立ち入ることはできませんが、見学や撮影は自由。7月からは無料のガイドツアーも行なわれます。

こちらは組み立て前のねぶた。許可を得て、小屋内を撮影させていただきました。

近くで見ると迫力満点!
新人の女性ねぶた師、塚本利佳さんの作品。スポンサーは青森山田学園。作品のテーマは悪疫を退散する「鎮西八郎為朝」。

ねぶたを見学していると、うちわをいただきました。見ると制作中のねぶたの原画イラストです。うちわのコレクターもいるのだとか。

≪朝食で地元の味を楽しめるホテル in 青森≫

今日は青森駅からは徒歩10分ほど、「ねぶらラッセランド」からもほど近い、オープンしたばかりのホテル「ドーミーイン青森」に宿泊。温泉大浴場と露天風呂、セルフロウリュを用意したサウナを備える最新ホテルです。

朝食は、青森の食材などを使った50種類以上の和洋バイキング。陸奥湾のホタテが美味しい海鮮丼や名物料理の「せんべい汁」、いがメンチ(イカの足を使ったメンチカツ)、大間漬けなど、青森の郷土料理も満喫できる朝食でした。とにかく、どれを食べても美味しいです。青森の味を網羅するなら、おすすめのホテルです。

3日目(八戸→青森)
所要時間:2時間9分(乗り換え1回)※途中下車をしなければ1時間35分ほど
移動距離:96km(積算距離:739.2km)
正規運賃の場合:2,410円
※この旅行記で紹介したダイヤは、曜日や時間帯、ダイヤ改正等で変わることがありますので、ご注意ください。

旅・グルメ・温泉流浪人

温泉にハマって全国を旅するようになって、2017年からは旅ライターをしています。ホテルなど宿泊施設の紹介や観光ガイド。グルメ記事では、アフタヌーンティーやカフェスイーツ、ホテルグルメもレポートします。特に草津温泉には今まで200泊以上。ガイドブックには載っていないレアな情報や、草津旅を満喫する方法もお知らせします。

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