トルコ軍艦が日本に向け出発 日・トルコ国交樹立100周年とエルトゥールル号事件134周年記念
トルコ国防省は4月8日、トルコ海軍アダ級コルベット「クナルアダ」が同国西部にあるフォチャ海軍基地から日本に向けて出港したと発表した。トルコと日本の国交樹立100周年と両国が友好関係を築くきっかけになった「エルトゥールル号事件」から134周年を記念する友好の航海となる。
排水量2400トンのクナルアダは4カ月半にわたる航海中に20カ国を訪問し、海賊対処活動も支援する予定だ。最初の寄港地はサウジアラビアのジェッダになり、その後、ジブチ、ソマリア、モルディブ、バングラデシュ、マレーシア、インドネシア、タイ、中国、韓国、日本の和歌山県の串本、東京、広島をそれぞれ訪問する予定だ。そして、日本に続いてフィリピン、シンガポール、スリランカ、インド、オマーン、カタール、アラブ首長国連邦、パキスタン、ヨルダンの各港を訪問する予定だ。
日本での寄港予定は以下の通り。
6月8日 (土)~ 11日(火)串本(和歌山県)
6月12日(水)~16日(日)東京
6月18日(火)~21日(金)広島
オスマン帝国(現在のトルコ)の軍艦エルトゥールル号は1890年9月16日、現在の和歌山県串本町の沖合で台風により座礁、沈没した。海に投げ出された乗員ら500人以上が犠牲となった一方、地元の住民が生存者69人を救出して手厚く看護し、軍艦「比叡」「金剛」でトルコまで送還した。この事故は両国友好と親善の原点となり、トルコの歴史教科書にも掲載された。
トルコメディアによると、トルコ軍艦のアジア太平洋地域への訪問は、1990年と2000年の「トゥルグトレイス」、2011年の「ゲムリク」、2015年の「ゲディス」に続き、今回で5回目となる。
(関連記事)