「平和ボケ」が「テロとの戦い」を叫ぶ不気味
フーテン老人世直し録(132)
如月某日
自国民の救出を最優先に考えない政府の対応を批判しない日本国民に、世界は不気味さを感じるのではないか。メディアが行った世論調査で「イスラム国」による日本人人質殺害事件での政府の対応は適切だったと考える国民が多いとの報道がなされた。
もとよりフーテンは日本のメディアが行う世論調査や「街の声」と称する街頭インタビューを全く信用してはいない。設問の仕方によって思い通りの回答を引き出す事の出来る世論調査と「街の声」は、メディアがあらかじめ想定した結果を反映するもので、国民の声というよりメディアの声に過ぎない。
おそらくメディアは「イスラム国」によって殺害予告されてからの政府の対応についてのみ質問し、それ以前の対応について問題にしなかったのではないか。しかし事の顛末は、湯川氏が拘束された昨年8月以降、政府が真剣に救出を考えた形跡がなく、そのために代わって救出しようとした後藤氏も拘束され、交渉に応じない日本政府によって「見殺し」にされたのである。
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