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なぜ久保建英の序列は下がってしまったのか?アギーレのプランと「残留」という至上命題。

森田泰史スポーツライター
3試合連続ベンチスタートの久保(写真:なかしまだいすけ/アフロ)

厳しい状況に、立たされている。

マジョルカは先のリーガエスパニョーラ第31節、アトレティコ・マドリー戦で、1−0で勝利を収めた。連敗を「7」でストップして、17位に浮上している。

ただ、久保建英は3試合連続でベンチスタートになっている。ハビエル・アギーレ監督の就任で、マジョルカのシステムやメンバーが変更され、久保にはスタメン落ちが宣告されている。

マジョルカのアギーレ監督
マジョルカのアギーレ監督写真:ロイター/アフロ

「タケは1週間を通じてレギュラー組でトレーニングしていた。だが、彼のプレーは私の好むものではなかった。彼をレギュラー組から外して、彼にもその理由を説明した。トレーニングで悪かったことを除けば、スタメンでもおかしくなかったかもしれない。(トレーニングで)彼は冷たく、無機質で、自分の居場所を見つけられていなかった」

「私は監督としてのそういう感覚を信じている。一人を選ぶ必要があったので、イ・ガンインにした。1週間を通じてレギュラー組だったので、タケはモチベーションに満ちていた。それは交代出場で示していたと思う。彼のああいうプレーは、チームにとってプラスになる」

「出場した時、タケは良いプレーをしていた。(シーズン前半戦のゴールシーンのように)G Kと1対1の場面はなかったかもしれない。だが守備を行い、戦っていた。私は彼に満足している」

アギーレ監督は、久保がレギュラーから外れた理由を、このように説明している。

■多かったマジョルカの失点

アギーレ監督は、マジョルカの指揮官ポストに就いて、守備に改善の余地があると考えた。

実際、マジョルカはリーガで失点が多いチームだ。最後にクリーンシートを達成したのは、昨年12月10日に行われたリーガ第17節のセルタ戦(0−0)である。

1部残留という至上命題を果たすためには、まず失点しないチームを作らなければいけない。そう思い至ったアギーレ監督は、5バックの施行を決断する。選ばれたシステムは【5−3−2】だ。

マジョルカの5−3−2
マジョルカの5−3−2

今季のマジョルカは、4バックで戦ってきた。【4−2−3−1】と【4−4−2】を併用しながらプレーしてきたが、5バックというのは基本的にルイス・ガルシア・プラサ前監督の頭にはなかった。

シーズン当初の久保のポジションとプレー
シーズン当初の久保のポジションとプレー

■守備的な戦い方

マジョルカはアギーレ監督の就任で守備的な戦い方にシフトした。

アギーレ監督は以前レガネスで指揮を執っていた時のように5バックを使うようになった。マジョルカのシステムは【5−3−2】だ。

これまでサイドハーフとしてプレーしてきた久保にとっては、直近の2試合から見て、ポジションがない。

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スポーツライター

執筆業、通訳、解説。東京生まれ。スペイン在住歴10年。2007年に21歳で単身で渡西して、バルセロナを拠点に現地のフットボールを堪能。2011年から執筆業を開始すると同時に活動場所をスペイン北部に移す。2018年に完全帰国。日本有数のラ・リーガ分析と解説に定評。過去・現在の投稿媒体/出演メディアは『DAZN』『U-NEXT』『WOWOW』『J SPORTS』『エルゴラッソ』『Goal.com』『ワールドサッカーキング』『サッカー批評』『フットボリスタ』『J-WAVE』『Foot! MARTES』等。2020年ラ・リーガのセミナー司会。

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