ラーメン評論家が実食して厳選! 2024年で印象に残ったラーメン5選!
今もなお全く隙のない完璧な一杯『創始麺屋武蔵』(東京・新宿)
1996年創業の人気店『麺屋武蔵』グループの総本山である『創始麺屋武蔵』(東京都新宿区西新宿7-2-6)。鶏ガラと豚骨の動物系スープと秋刀魚節や秋刀魚煮干しの魚介系スープによる「二刀流」。口の中いっぱいに広がる醤油と和出汁の味わいを動物系スープの力強さで補完する。存在感のある麺も噛み締めるごとに味わい深い。今の時代に食べても古さを全く感じさせない隙のなさにあらためて驚かされた。
厳選ポイント:四半世紀を越えても変わらぬ圧倒的な存在感
口の中で踊る自家製麺の存在感『自家製麺 ご藤』(千葉・船橋)
2024年6月オープン。『自家製麺 うろた』『六厘舎』出身の店主が、2023年に間借り営業で創業を経て今回実店舗として創業した『自家製麺 ご藤』(千葉県船橋市宮本6-2-27)。ふくよかな鶏の旨味が広がる、澄明で優しく丸い醤油感のあるスープに、太い手揉み縮れ自家製麺が見事にマッチ。ツルシコ感もあって啜りやすくスープとの絡みも良い麺は、口の中で軽やかに踊り食べていて楽しくなる。
厳選ポイント:優しい鶏の旨味あふれるスープと存在感のある自家製麺
地元愛にあふれる醤油ラーメン『黒潮拉麺』(千葉・館山)
2021年に館山市内にオープン。2024年6月に移転リニューアルした『黒潮拉麺』(千葉県館山市那古925-30)。豚骨と魚介を合わせたスープにたっぷりの背脂、そして味の決め手となるのは地元内房の老舗醤油蔵『宮醤油』の濃口醤油を使った醤油ダレ。麺は人気ラーメン店御用達の老舗製麺所『浅草開化楼』製。万人に好まれる懐かしさを感じる味わいでありながら、他にはないオリジナリティも併せ持つ。
厳選ポイント:懐かしくも新しいネオノスタルジックな背脂醤油ラーメン
山椒の無限の可能性に挑む『麦の夜明け』(京都・丹波口)
2022年2月のオープン以来、注目を集めている新店が『麦の夜明け』(京都府京都市下京区西七条掛越町12-5)。行くたびに味が進化しているのには驚かされるが、もっと驚くべきはどのメニューにも「山椒」がテーマとして据えられており、いずれもも山椒の表現が異なること。製粉会社で働いていた店主が打つ自家製は、小麦の銘柄にも意識を払い、その小麦の特性を存分に生かしている。
厳選ポイント:山椒の様々な表現と繊細な自家製麺
福岡の非豚骨レベルを上げる『らーめん あんゆう亭』(福岡・箱崎)
非豚骨ブーム著しい福岡で、2023年12月にオープンしたのが『らーめん あんゆう亭』(福岡県福岡市東区箱崎1-12-14)。店主は東京戸越銀座の人気店『らーめんえにし』出身。鶏ガラ、豚骨に魚節のバランス清湯スープは、丸みだけでは無くしっかりと塩角も感じられる。しなやかで弾力もある自家製麺は九州産小麦「ミナミノチカラ」と「ラー麦」を使用。玉石混淆だった福岡の非豚骨ラーメンのレベルを上げる存在になるだろう。
厳選ポイント:旨味の深いスープとしなやかな自家製麺
味の好みは人それぞれ。ラーメンを食べ歩く楽しさは自分好みの一杯を見つけることにある。今回ご紹介したお店は、私が2024年に食べたラーメンの中で特に印象に残ったお店を5軒に絞って選んだが、他にも印象に残っている店はいくつもある。まずは気になったお店に足を運んで頂いて、それをきっかけに自分だけの一杯を見つける食べ歩きの旅に出て欲しい。
※写真は筆者の撮影によるものです。
※掲載順は地域別に並べているだけで優劣を示すものではありません。
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