絶対に食べておかねばならない 千葉の家系ラーメン「革新派」3軒
千葉は全国屈指の家系激戦エリアだ
1974(昭和49)年に横浜で創業した『吉村家』が発祥で、今や全国的に人気を集めている「家系(いえけい)ラーメン」。豚骨醤油スープに鶏油を浮かべ、短めの太麺を合わせ、具はチャーシュー、ホウレンソウ、海苔3枚というのが基本的な家系ラーメンのスタイル。麺の茹で加減やタレの濃さ、油の量などが自分好みに調整が出来、老若男女幅広い客層の支持を集めているラーメンだ。
「竹岡式ラーメン」や「勝浦タンタンメン」など、数多くのご当地ラーメンを擁する千葉県でも家系ラーメンは人気。しかも、本場横浜に勝るとも劣らないほどの家系実力店がひしめき合っているエリアとして、家系ラーメン好きの注目を集めているのが千葉県だ。今回はここ数年オープンした中から実力派の家系ラーメン店を厳選した。いずれも家系好きのみならずラーメン好きは必ず足を運んで欲しい店ばかりだ。
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家系嫡流の存在感ある一杯『王道いしい』(2017年創業)
2017年にオープンした『王道いしい』(千葉市中央区村田町893-116)は、千葉・柏の人気店『王道家』出身の店主が創業。『王道家』は家系総本山『吉村家』出身なので、家系の正当な嫡流としての系譜を持つ。県内に支店や別ブランドの店舗を展開するなど、千葉でも勢いに乗っている家系ラーメン店のひとつと言って良いだろう。
濃厚で深みのある豚骨スープにキレのある醤油ダレが、家系嫡流を感じさせる味わい。チャーシューはしっかりと燻製されており、その燻香がスープに溶け込みさらに深みを与えている。『王道家』謹製のオリジナル麺はしなやかな食感があり存在感十分。朝8時から中休みなく夜まで通しで営業しているのも嬉しい。
深みのある濃厚なスープ『相馬家』(2020年創業)
2020年にオープンした『相馬家』(千葉県千葉市稲毛区長沼原町700-4)は、東京・中野に本店を構え全国に系列店を展開する『武蔵家』の系譜。千葉県内にも『武蔵家』系列の店は少なくないが、こちらは家系ラーメン店にしては珍しく、味噌ラーメンをメニューに据えて人気を集めている。
大量の骨を炊き込んでしっかりと乳化した濃厚な豚骨スープが白眉。鶏油と醤油ダレもパンチが効いており、パワフルな印象を受ける味わいだ。昔ながらの家系と同じく平ザルを使って茹で上げる麺は、家系御用達の酒井製麺製。昨年店主が交代し、さらなる進化が期待される注目株だ。
次世代型家系ラーメン『蓮』(2020年創業)
東邦大学や日本大学などのキャンパスがある学生の街、京成大久保で2020年のオープン以来人気を集める店が『蓮』(千葉県習志野市大久保1-16-13)。こちらは『武蔵家 船橋店』(閉店)出身の店主が営む店で、家系ラーメンのみならずガッツリ系やつけ麺、燕三条背脂インスパイアまで、家系の枠を超えたバラエティ豊かなメニューが特徴だ。
様々な豚骨の部位を大量に使った密度の濃いスープは、濃厚でありながらもしつこさはない。麺は家系ラーメン店としては珍しく、地元船橋の山田食品の麺を使用する。大判の肩ロースチャーシューはしっとりと柔らかな食感。修業先とは一味違った個性が感じられる、次世代型の家系ラーメンだ。
今回ご紹介した3軒は、いずれも千葉の家系ラーメンを語る上で欠かすことの出来ない実力店ばかり。他にも千葉には人気と実力を兼ね備えた家系ラーメン店が数多く存在するので、是非とも千葉で家系ラーメン巡りを楽しんで頂きたい。
※写真は筆者によるものです。
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