深夜に思わず食べたくなる 東京の家系ラーメン「基本」3軒
なぜ人は深夜にラーメンを食べたくなるのか
なぜ人は深夜にラーメンを食べたくなるのだろう。お腹が空いているわけではないのに、お酒も入っていてそこにベッドがあればきっと寝てしまうのに、それでも夜の街にいるとラーメンで締めないと落ち着かない。そして一度食べたいと欲してしまったら、食べる以外の選択肢はもうない。
そして深夜に食べるラーメンはなぜ美味しいのだろう。せっかく食べるのであれば、あっさりとした味よりもこってりとした味の方がいい。豚骨ラーメンや背脂ラーメンなど締めにふさわしいラーメンは数あれど、やはり豚骨醤油スープに太麺の「家系ラーメン」でガッツリと締めたい。今回は深夜に東京で食べるべき家系ラーメン店を実食して厳選した。
スープとタレ、油の秀逸なバランス『まこと家』(1996年創業)
創業は1996年と都内でも屈指の古参家系店が『まこと家』(東京都品川区南品川3-1-10/9:30~24:00/水曜定休)。京浜急行「青物横丁」駅から徒歩1分、第一京浜にも面した好立地で、テント地の黄色い屋根看板が目印で、深夜にも煌々と明かりが灯っている。昨今の家系ブームの遥か前から四半世紀にわたり人気を集めている店だ。
家系御三家の一つと言われる『本牧家』の流れを汲む店だけあって、豚骨スープと醤油ダレ、鶏油のバランスが秀逸。いずれも突出することなく全体を補完しあっているスープはついつい後を引く味わい。麺は家系御用達の酒井製麺。家系ラーメンにはマストの具材、ホウレンソウはトッピング扱いなので忘れずに追加しよう。
ライスに合う濃厚な味わい『らーめん谷瀬家』(2018年創業)
サラリーマンの街、新橋に2018年のオープン以来、連日行列を作り続けている人気店が『らーめん谷瀬家』(東京都港区新橋3-11-1/11:00〜26:00/無休)。こちらは新中野に本店を構える『武蔵家』の系列店で、2022年には2号店となる『二代目 らーめん谷瀬家』を神田にオープンしている。
滑らかな口あたりながらもしっかり濃度がある豚骨スープに、まろやかな醤油ダレがベストマッチ。家系御用達の酒井製麺の麺をしっかりと茹できる。ライスと一緒に食べると美味しいラーメンに仕上げてあるため、この店ではライスが無料でお代わりも自由。自分のお腹具合と相談してガッツリと喰らうべし。
パンチの効いたパワフルな一杯『IEKEI TOKYO 王道家直系』(2021年創業)
末広町駅から徒歩2分、御徒町や秋葉原にも程近い場所に2021年オープンしたのが『IEKEI TOKYO 王道家直系』(東京都千代田区外神田5-2-7/11:00〜25:00/月曜定休)。こちらは千葉県柏市の家系ラーメン店『王道家』直系として東京に初進出した店。コロナ禍の最中にオープンしたにも関わらず、オープン直後から連日行列を作る人気店になっている。
『王道家』同様に大量のガラを惜しげもなく使って炊き上げる、骨感が強く濃厚でパンチのあるスープにキレと香りのある醤油ダレの一体感が白眉。小麦が香る味わい深い麺は『王道家』による自家製麺。しっかりと燻された燻製チャーシューはしっとり柔らかな食感。麺、スープ、具とすべてにおいて全力投球のパワフルな家系ラーメンを堪能することが出来る。
今回ご紹介した3軒は、いずれも東京の家系ラーメンを語る上で欠かすことの出来ない店ばかり。深夜にガッツリ家系ラーメンで締めたい時はもちろん、ランチタイムでも晩ご飯でも足を運んで頂きたい。
※文中の営業時間は2023年4月時点によるものです。
※写真は筆者によるものです。
【関連記事:青いスープにハンバーグ? 常識破りのカップラーメン製作所とは?】
【関連記事:絶対に食べておかねばならない 横浜の家系ラーメン「総本山直系」3軒】
【関連記事:絶対に食べておかねばならない 横浜の家系ラーメン「ノスタルジック」3軒】