2ヵ月前に入団した元トップ・プロスペクトの27歳と延長契約。50試合未満で開花と判断した!?
シアトル・マリナーズは、ビクター・ロブレスと延長契約を交わしたようだ。
ESPNのホルヘ・キャスティーヨらMLB.comのダニエル・ダニエル・クレイマーらによると、125万ドルの契約金を含め、契約は2年975万ドル(2025~26年)。3年目の2027年は年俸900万ドルの球団オプションで、2025年と2026年の両シーズンとも、500打席で50万ドルと600打席で50万ドルのインセンティブ(出来高)が発生するという。
ロブレスは、27歳の外野手だ。今オフに、FAとなる予定だった。
マリナーズに入団したのは、6月初旬だ。5月下旬にワシントン・ナショナルズからDFAとされ、6月初めに解雇された。
5年前、ワールドシリーズを制したナショナルズの外野には、左から右に、ホアン・ソト(現ニューヨーク・ヤンキース)、ロブレス、アダム・イートンが並んでいた。その前に、ロブレスは、ソト以上のトップ・プロスペクトと目されていた。けれども、ソトと違い、ナショナルズで開花することができなかった。それらについては、こちらで書いた。
◆「ソトを上回る有望株だった外野手がDFAとされる。年齢はまだ27歳」
◆「地区首位のマリナーズに、ソト以上の有望株だった外野手が加わる。年齢は27歳。メジャーリーグ契約」
マリナーズに入団後、ロブレスは、42試合に出場し、打率.303(109打数33安打)と出塁率.372、3本塁打と12盗塁、OPS.821を記録している。サンプル数は少ないが、マリナーズは、かつての評価を踏まえ、一時的な好調ではなく、開花と判断したのかもしれない。2シーズンに計1000万ドル前後なので、リスクはそれほど大きくない。ちなみに、2019年は、17本塁打と28盗塁を記録している。
ロブレスと延長契約を交わし、来シーズンの外野トリオは確定したと見ていいだろう。マリナーズは、先月下旬のトレードで、タンパベイ・レイズからランディ・アロザレイナを獲得した。アロザレイナがFAになるのは、2026年のオフだ。
レフトとライト、アロザレイナとロブレスの間には、フリオ・ロドリゲスがいる。マリナーズは、2年前の夏に、ロドリゲスと長期契約を交わした。それについては、こちらで書いた。
◆「「20-20」達成のルーキーが得た延長契約は最大「18年4億7000万ドル」に」
ルーク・レイリーとミッチ・ハニガーの立場は、それぞれ、控え外野手と一塁手、控え外野手とDH、といったところだろうか。レイリーがFAになるのは2028年のオフ、ハニガーは来オフだが、ハニガーの場合、今オフにオプト・アウトする――選手のほうから契約を打ち切る――ことができる。ただ、今シーズンのOPSは.650に届いておらず、年末には34歳の誕生日を迎える。来シーズンの年俸は1550万ドルだ。オプト・アウトすることなく、マリナーズに残りそうな気がする。