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地区首位のマリナーズに、ソト以上の有望株だった外野手が加わる。年齢は27歳。メジャーリーグ契約

宇根夏樹ベースボール・ライター
ビクター・ロブレス(左)とホアン・ソト Jun 1, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月3日、シアトル・マリナーズは、外野手のジョナタン・クラッセイをAAAに降格させた。

 クラッセイに代わり、こちらも外野手のビクター・ロブレスが加わるようだ。シアトル・タイムズのアダム・デュードは、マリナーズがロブレスと契約を交わし、ロブレスは6月4日にオークランドでチームに合流、と報じている。マリナーズは、6月3日の試合がなく、4日からオークランド・アスレティックスと3試合を行う。

 ロブレスは、今月1日にワシントン・ナショナルズから解雇された。現在の年齢は27歳。かつては、ホアン・ソト(ニューヨーク・ヤンキース)を上回るトップ・プロスペクトと目されていた。ソトは、2022年の夏まで、ナショナルズでプレーしていた。

 解雇の直前、ロブレスがDFAとされるまでについては、こちらで書いた。

「ソトを上回る有望株だった外野手がDFAとされる。年齢はまだ27歳」

 マリナーズは、地区首位に立っているものの、打線は低調だ。先月末には、ベンチ・コーチ&オフェンシブ・コーディネーターのブラント・ブラウンが、その役割を外れた(「地区首位のマリナーズからベンチ・コーチがいなくなる」)。

 外野を守っている4人、フリオ・ロドリゲスルーク・レイリーミッチ・ハニガードミニク・キャンゾーンの出塁率は、いずれも.320を下回っている。OPS.760以上も皆無。レイリーが.756、あとの3人は.680未満だ。彼らのスタッツを合計すると、出塁率.298とOPS.671となる。

 ロブレスが資質を開花させることができるかどうかは、まだわからないものの、マリナーズのリスクはほとんどない。今シーズンの年俸は265万ドルだが、マリナーズがロブレスに支払うのは、今シーズンの下限である74万ドルの日割り分に過ぎない。

 また、打撃はともかく、ロブレスの守備とスピードは、マリナーズにとってプラスになるだろう。ロブレスは、5ツールを備えたプロスペクトだった。ソトよりも高く評価されていたのは、それが理由の一つだと思われる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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