エンジェルスが手に入れた2人目と3人目の選手は、どんな役割を期待されているのか。1人目は本塁打王
今オフ、ロサンゼルス・エンジェルスは、早くも3人の選手を手に入れた。ホルヘ・ソレーア、ライアン・ノーダ、スコット・キンガリーがそうだ。
1人目のソレーアは、レギュラーのDHとしてプレーし、時にはレフトかライトを守ると思われる。2019年は48本のホームランを打って本塁打王を獲得し、2023年は36本塁打を記録した。ソレーアの獲得については、こちらで書いた。
◆「エンジェルスはトレードで先発投手を放出し、5年前の本塁打王を獲得する。この動きは理に適っている!?」
ノーダとキンガリーを入手したのは、アトランタ・ブレーブスとのトレードでソレーアを得た翌日だ。オークランド・アスレティックスがウェーバーにかけたノーダに獲得の名乗りを上げ、金銭トレードでフィラデルフィア・フィリーズからキンガリーを手に入れた。
ノーダは、来年3月に29歳となる一塁手だ。メジャーリーグ1年目の2023年は、128試合で出塁率.364と16本塁打と結果を残したが、今シーズンのメジャーリーグ出場は36試合。AAAの101試合で出塁率.392と22本塁打を記録した。昨シーズンのメジャーリーグでも、今シーズンのAAAでも、打率は.230未満だった。
立場としては、ノーラン・シャヌエルのバックアップ、といったところだろう。シャヌエルもノーダも、左打者だ。選球眼が優れていることも共通し、2人とも、マイナーリーグ・オプションは残っている。順当にいけば、ノーダは、エンジェルスの開幕ロースターには入らず、AAAで開幕を迎える可能性が高い。
キンガリーは、来年4月で31歳のユーティリティだ。遊撃と二塁をはじめ、内外野を守る。かつてはプロスペクトと目されていて、フィリーズは、2018年の開幕前に6年2400万ドル(2018~23年)の延長契約を交わした。
メジャーリーグ2年目の2019年は19本塁打と15盗塁を記録したが、ここ2シーズンのメジャーリーグ出場はなし。両シーズンとも、AAAで115試合以上に出場した。今シーズンは、出塁率こそ.316ながら、ホームランも盗塁も25を数えた。
控えのユーティリティとして、キンガリーが開幕ロースターに入るかどうかはわからない。内野手が相次いで怪我に見舞われない限り、ロースターには入らないかもしれない。こちらも、マイナーリーグ・オプションは残っている。
ソレーアと違い、ノーダとキンガリーの獲得は、ささやかな動きだ。けれども、ストーブリーグはまだこれから。FA市場の幕が開くのは、11月4日だ。