マドリーの「ベリンガム・システム」を考察。思い起こすアンチェロッティのクリスマスツリーシステム。
スタートダッシュを成功させることができそうだ。
レアル・マドリーはリーガエスパニョーラ開幕節でアトレティック・クルブと対戦。敵地サン・マメスでの一戦を2−0で制して、ファーストゲームを勝利で飾っている。
■新戦力ベリンガムの適応
この試合で躍動したのが、新加入のジュード・ベリンガムだ。
ベリンガムはこの夏、移籍金固定額1億300万ユーロ(約160億円)でマドリーに移籍。ボルシア・ドルトムントに別れを告げ、新天地を求めた。
「ジュードは、これまで見てきた18歳の選手のなかで、最も成熟した選手だった」とはドルトムント時代の同僚マッツ・フンメルスの言葉である。
カルロ・アンチェロッティ監督はプレシーズンでベリンガムを適応させるために腐心した。そのひとつの施策が、システムの変更だ。
昨季まで【4−3−3】をメインシステムとしていたマドリーだが、現在アンチェロッティ監督は中盤ダイヤ型の【4−4−2】を試している。
そのシステムで、トップ下に入るのがベリンガムだ。
マドリーは昨季限りでカリム・ベンゼマが退団した。サウジアラビア移籍を決めたベンゼマの後釜として、トップクラスのC Fの加入が期待されていた。だが移籍してきたのはホセル(エスパニョール/レンタル移籍)のみ。そこで、アンチェロッティ監督は9番のポジションの選手の穴を埋めるためにベリンガムを使っている。
2トップのロドリゴ・ゴエス、ヴィニシウス・ジュニオール、そしてトップ下のベリンガムで「擬似3トップ」 が形成される。
2トップのロドリゴとヴィニシウスが流動的にプレーして、スペースに流れたところで、中央が空く。
この記事は有料です。
誰かに話したくなるサッカー戦術分析のバックナンバーをお申し込みください。
誰かに話したくなるサッカー戦術分析のバックナンバー 2023年8月
税込550円(記事5本)
2023年8月号の有料記事一覧
※すでに購入済みの方はログインしてください。