頭の悪いプロジェクトリーダー「5つの特徴」とは?
■頭が悪いプロジェクトリーダーが多すぎる?
近年、企業におけるプロジェクトの重要性が増している。
プロジェクトは、企業の新しい価値創造や変革の核となるし、その成功は企業の持続的な成長と直結している。
そのためプロジェクトリーダーの役割も、よりいっそう重要視されている。プロジェクトリーダーの判断一つでプロジェクトの行方が大きく左右されるからだ。
ところが、多くのプロジェクトリーダーは、果たしてプロジェクトを成功に導く資質を備えているのだろうか。
今回は、「頭の悪いプロジェクトリーダー」5つの特徴を掘り下げ、どのような問題を引き起こしているかを解説する。
さらに、プロジェクトを成功に導くための秘訣も紹介する。プロジェクトを任されている人はもちろんのこと、プロジェクトに参加するメンバーも、ぜひ最後まで読んでもらいたい。
■(1)平等にメンバーを集める
私は企業の現場に入って目標を「絶対達成」させるコンサルタントだ。目標を絶対達成させるためのプロジェクトチームに数多く関わってきた。その経験をもとに書くと、プロジェクトにとって最も重要なことは「メンバー」である。
どんなにリーダーが優れていても、招集されたメンバーにそのプロジェクトを成功させる知識と意識が足りなければ、どうしようもない。
プロ野球で言えば、選手がイマイチであれば、どんなに監督が素晴らしくてもよい成績を残せないのと同じ。
だから、まず最初に伝えたい。
頭の悪いプロジェクトリーダーは、メンバーを平等に集めようとする。
「各部署から一人、誰か出してくれ」
と呼びかけたり、
「課長は全員、今回のプロジェクトには参加するように」
と肩書で選んだりする。
先述した通り、プロジェクトの性格や目的に合わせて適切なメンバーを選ぶことが重要だ。肩書など関係がない。メンバーの所属部署に偏っていたとしても、仕方がない。
本気でプロジェクトを成功させたいなら、メンバー選びに最も時間をかけよう。
■(2)合議制をとる
頭の悪いプロジェクトリーダーは、合議制を過度に重視する。みんなの意見を聞きすぎる、ということだ。
「みんなが納得しないと、いけないですよね」
「やらされ感があってはダメだ」
と平気で言うプロジェクトリーダーによく会う。そんなこと、あるはずがない。
もちろん、合議制は大切だ。しかしあまりにも多くの意見を取り入れすぎると、意思決定が遅くなり、効率が悪くなる。
大事なのは論理的に正しいかどうかだ。リーダーは客観的なデータを集め、意見ではなく「事実」に基づいた意思決定を行うべきなのだ。
■(3)最善策をとらない
頭の悪いプロジェクトリーダーは、最善策を追求しない。(1)でも書いた。
「昔からプロジェクトメンバーは、各部署から集めている」
このように、既存の方法やプロセスにこだわる。しかし、プロジェクトの成功のためにリーダーは、少し時間がかかっても最善策を見極めるべきだ。そのためには外部のプロフェッショナルに支援をお願いすることも検討しよう。
「自分なりに頑張っている」
は最善策をとっているとは言えない。
■(4)プロジェクト内で完結する
頭の悪いプロジェクトリーダーは、プロジェクトを自己完結させようとする。プロジェクトメンバーにばかり汗をかかせる。
しかし、プロジェクトを成功させるにはメンバーばかりを動かすのではなく、他の部門やチームと連携し、協力してもらうことも重要だ。会社に貢献するためのプロジェクトであるなら、いろんなキーパーソンを巻き込んでいかなければならない。
そうしないとプロジェクトは孤立していく。
■(5)情熱が足りない
頭の悪いプロジェクトリーダーは、情熱が足りない。(1)~(4)まで読んで
「こりゃ、大変だ」
「どれか一つは参考にしたい」
と受け止めた人は、プロジェクトリーダーには向いていない。この程度の努力もできないのなら、プロジェクトを担う資格がないのだ。
■まとめ
頭の悪いプロジェクトリーダーは、このような5つの特徴がある。
プロジェクトの成功を望むなら、これらの特徴を避け、賢明なリーダーシップを発揮することが不可欠だ。
そうでない限り、
「社長の期待通りにはならなかったけど、メンバー間の交流は進んだよな」
という、単なる「思い出作り」のプロジェクトで終わる。
適切なメンバーの選定、効率的な意思決定、柔軟なアプローチ、組織全体との連携を意識する。リーダーはこれらの要素をバランスよく組み合わせ、プロジェクトを成功に導くべきである。
(※プロジェクトを正しく成功させたほうが、はるかに素晴らしい思い出になるはず)
<参考記事>