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米国の敷いたレールを走りさえすれば国会は要らないという安保論議

田中良紹ジャーナリスト

フーテン老人世直し録(169)

葉月某日

米国の敷いたレールをひたすら走るしか能のない安倍政権と、その安倍総理を担ぐしか選択肢のない自民党の姿を見ているとつくづく日本という国家が哀れに思えてくる。

お盆前の最後の参議院安保委員会で共産党の小池晃議員が暴露した自衛隊の内部文書は、4月の日米ガイドライン改定を受けて5月末に作成されたと見られ、5月14日に閣議決定された安保法案の成立を8月と予想し、来年3月の施行を前提に南シナ海での監視活動や南スーダンでの駆けつけ警護などを今後の活動に加えている。

また文書は米軍と自衛隊が直接調整する仕組みの重要性を強調している。それぞれが上からの命令によって動くのではなく、現場レベルの判断で一体的に活動する機能を高めようとしているのである。

今回のガイドラインや安保法案は、世界の警察官を自認してきた米国に日本の自衛隊が積極的に協力するところに目的があり、自衛隊は今後日本政府以上に米軍の意向によって動かされる可能性が高くなる。

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ジャーナリスト

1969年TBS入社。ドキュメンタリー・ディレクターや放送記者としてロッキード事件、田中角栄、日米摩擦などを取材。90年 米国の政治専門テレビC-SPANの配給権を取得。日本に米議会情報を紹介しながら国会の映像公開を提案。98年CS放送で「国会TV」を開局。07年退職し現在はブログ執筆と政治塾を主宰■オンライン「田中塾」の次回日時:11月24日(日)午後3時から4時半まで。パソコンかスマホでご覧いただけます。世界と日本の政治の動きを講義し、皆様からの質問を受け付けます。参加ご希望の方は https://bit.ly/2WUhRgg までお申し込みください。

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