あっちもこっちも意識して言い訳がましい「戦後70年談話」
フーテン老人世直し録(168)
葉月某日
安倍総理の「戦後70年談話」は、あっちもこっちも意識してくどくどと言い訳がましい一方、「いさぎよさ」、「決断力」、「主体性」などを感じさせない「およそ男らしくない」談話となった。
諸般の事情から当初の目論みとは異なる内容を発表せざるを得なくなったのだろうが、これと同じことは国会で審議中の安保法案でも起こっていて、結局、安倍総理は「解釈改憲」も「戦後70年談話」もやらない方が良かったという事になるのではと思う。
安倍総理の当初の目論みは、敗戦で押し付けられた憲法を変え、中国や韓国に謝罪を繰り返す「戦後レジームからの脱却」を図る事だったのだろう。その「歴史的転換」を断行した右派のリーダーとして歴史に名を刻む事を夢見ていたと思う。ところが安倍総理の性格なのか、それとも周囲の入れ知恵なのか、それを「男らしく堂々」とやらないのである。
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