Yahoo!ニュース

【膣と直腸が貫通!直腸膣瘻闘病記②】産後後遺症を2カ月で完治した話

繁和泉看護師・予防医学士・薬機法管理者
出産後遺症により前から汚物が出てしまう「直腸膣瘻」

こんにちは。繁和泉です。

私は長男を出産したときに直腸膣瘻(ちょくちょうちつろう:rectovaginal fistula)という、出産にともなう後遺症を患いました。

前回(第1話)は、直腸膣瘻の基礎知識と私の出産までの経験をとY医師の適当な妊婦検診に違和感を覚えたお話をお送りしました。

今回は、私が長男を出産したときの壮絶な出産の詳細をお届けします。

いよいよ出産!!しかし想像以上にお産が進まず…

40週と2日目の夜中の2時。就寝中に「バチン」という感覚とともにごくごく少量ではありますが、破水かな?と感じる違和感がありました。慌てて産院へ赴き確認するとじわじわと陣痛感覚も出てきます。

いよいよそのまま入院となりました。出産は、どんなに準備を整えても予測不可能な出来事が待っています。私もその例外ではありませんでした。

正午を過ぎてもなかなか進まないお産でしたので、陣痛促進剤を投入。

本格的な陣痛で苦しむ羽目に…

しかし子どもがなかなか下りてこないため、母親である私も、医療スタッフも疲弊していきました。陣痛が続く中、痛みや不安が交錯する瞬間が続いていたのです。

やっと分娩!会陰切開をするも…

ついに分娩の段階に入ったものの、子どもの頭がなかなか出てこないという困難な状況は続きます。破水はしているのになかなか進まないお産に助産師たちも、私をサポートしながらも焦りが見え始めていました。

頭が見えているものの状況が進展しない中で、医師は会陰切開を決断。会陰切開によりいよいよ娩出となることを期待しましたが、それでもなお、子どもの頭が出てこない状態が続いたのです。

状況がさらに厳しくなりやむなく医師は2回目の会陰切開、何とか娩出へ向けての手立てに…。

会陰切開を2回する
会陰切開を2回する

分娩中で苦しみながらも、「ザクっ!!」という違和感を今でもはっきりと覚えています…

2回目の会陰切開を終えた後、何とか無事に長男が娩出されました。その瞬間の安堵感と疲労感は言葉では表現しきれませんでした。

しかし、私が直腸膣瘻に苦しむ原因が、この時点で既に存在していたことを知る由も無かったのです…。

子どもの体重は3800g…、父親に似て体が大きかった

子どもの大きさは3800gを超えるものだった
子どもの大きさは3800gを超えるものだった

出産後、長男のひととおりのケアがすんで体重が発表されました。

予想を大きく上回る3800gという数字が告げられた瞬間、医療スタッフの間にざわめきが広がりました。エコーで予測された3200gに対して、600gも多いという結果に、誰もが驚いたのです。

当然私自身も(そんなおっきかったのか…、よく下から産めたな…)と疲労感の中でもぼんやりと頭に浮かんだのを覚えています。

長男の体はその体重以上に目を引くものでした。父親譲りの大きな体格と、特に頭が大きく、確かに「大きい」という言葉がぴったりの赤ちゃんでした。父親の遺伝子が色濃く反映されたいたのでしょう。

赤ちゃんが寝かせられているベビールームでも、一回り以上大きい、ベビーベッドにぎちぎちに収まっているその存在感が際立っていました。

この子どもの予想以上の体重差と私の小さな体格との差が、後に私の直腸膣瘻を引き起こす要因となるのですが、その時点では誰も予想できませんでした。

次回は、この出産後の経過と、直腸膣瘻の発覚に至るまでの詳細な体験をお話しします。どうぞお楽しみに。

第3話に続く

看護師・予防医学士・薬機法管理者

【医療・美容・健康・ヘルスケア・子育てに関するリアルな情報を発信】兄妹の子育てをしながら働くワーママ。保有資格を活かしながら実際の現場で得た自身の知識や経験をもとに「誇大表現にならないリアルな情報をユーザーに届け、ユーザーが自分にとって適切な判断ができる」情報発信を追求。Well-beingな社会を目指す。

繁和泉の最近の記事