【膣と直腸が貫通!直腸膣瘻闘病記⑧】治療の成功率はかなり低い!だけど...やれることはやってみる
私は長男を出産したときに直腸膣瘻(ちょくちょうちつろう:rectovaginal fistula)という、出産にともなう後遺症を患いました。
現代では、母子共に安全に生まれてくるのが当たり前になりつつあります。
しかし、実際には命の生まれ出る瞬間に必ずしも五体満足で経過するわけではありません。
また、子どもが無事でも、母体がダメージを受けてしまうこともあるでしょう。
私もその一人。出産直後にはなんともなくても、出産して数日たった後に「直腸膣瘻(ちょくちょうちつろう:rectovaginal fistula)」が発覚しました。
今回は第8話。
前回はほじられた瘻孔を目の当たりにした総院長と主治医により、いきなりのストーマ宣告!ショック過ぎて外来なのにかまわず泣き叫んだ私。
しかし、医師たちのやさしさに触れ、何とか闘病へ向けての気力を取り戻したのでした。
今回は、ほじられた瘻孔をまずは治療するために、緊急手術になったお話です。
緊急手術に!しかし手術室が抑えられない...
いずれにしても、まずは治療のために手術が必要だということが明らかになりました。
ストーマを作らずに治療を始めることになったので、まずは瘻孔閉鎖術を試みることに...
通常であれば、直腸膣ろうの場合、単純にできてしまった瘻孔を閉じるための手術は行われません。
なぜなら、食事をして排泄する際に腸の内容物が通過・排泄の際にかかる直腸内圧によって再び瘻孔が開いてしまうのです。
なので、確実な瘻孔閉鎖を目指すために、一時的に直腸を通さずに排泄する「ストーマ」を増設し、直腸内に圧力がかからずに、瘻孔がきちんと閉鎖できる環境を作り出すのです。
ですが、私自身が「ストーマはいやだ!!」と拒否したことで、ストーマなしでの瘻孔閉鎖術を試してみることになりました。
実際にストーマを拒否はしてみたものの、これから手術となると私の心の中には不安が広がり、手術への恐怖と緊張が押し寄せてきます。
緊急手術となりましたが、手術室の確保ができない状況であると伝えられ、急遽外来のクリーンルームでの手術となりました。
できるだけ早く治療を開始したいとの主治医の判断から、やむを得ない状況だったのです。
手術に向け腸内の洗浄、ブロック麻酔により痛みからようやく解放される
食事も食べていたため、腸内の洗浄も間に合わない状況でした。
しかし、やれることをやるしかない状況です。
腸内洗浄をするにあたり、「痛いのはつらいだろうから...」と、主治医が配慮してくれてブロック麻酔を施しました。
ブロック麻酔とは?
麻酔が効き始めたことにより、数日ぶりに常に感じていた激痛から解放されたのです。
その間に外来看護師ができる範囲で、腸内を洗浄してくれました。
看護師たちの手際の良さには感謝しましたが、痛みから解放されて、心にゆとりが出たせいか、今更ながら不安な気持ちも高まっていきました。
きちんとした絶食を経ずに腸内の洗浄が十分でないことは、「感染症を引き起こすのでは??」という不安も生じます。
手術の結果に影響を及ぼすかもしれないという思いが頭をよぎりました。
局所麻酔・ブロック麻酔で手術へ。数日ぶりに「痛みから解放される...」
さらに緊急手術でしたので、手術室で麻酔科医による麻酔は期待できませんでした。
手術の際に使用される麻酔は、局所麻酔とブロック麻酔のみ。
仕方ない状況とはいえ、この限られた麻酔の選択肢に少し戸惑いを感じつつも、「自分が望んだこと」自分を納得させました。
手術に臨む心の準備を整えながら、私は覚悟を決めたのです。
それでも久しぶりに苦痛から解放されたことに一気に肩の力が抜けたました。
外来で待っている間にも、気が付くとうとうとと眠ってしまいました。
次回は、意識がある中で行われる緊急手術に挑みます。
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