ようやくすべての政党が権力を目指すようになった政権交代第二幕
フーテン老人世直し録(181)
神無月某日
世界の社会科学者が共同で各国民の価値観を調査する国際プロジェクトがある。その2005年の調査によると、欧米はほとんどの国民が新聞を信用していないのに対し、日本、中国、韓国の三国は多くの国民が新聞を信頼している。なかでも日本がダントツの1位である。
共産党政権下の中国で新聞の信頼度が高いのは分かる。新聞に国民を統率する使命が課せられているからだ。一方で民主主義の成熟度の高い欧米で新聞の信頼度が低い事情も分かる。彼らは個人の考えが確立し新聞報道を鵜呑みにしたりはしないからである。
ところが中国と同類なのが日本と韓国で、しかも日本は世界で最も新聞を信ずる国である。この調査結果をどう見るか。昔からの儒教教育の影響があるからか、それとも民主主義の成熟度の低さと見るべきか、フーテンは思案し続けている。
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