【河内長野市】地図ではY字型になっている町、準難解地名の上原(うわはら)町を歩いてみました
古い集落や大字・字のような名前がそのまま町名として残っている場合、後に住宅地などができた関係で、元々の地名の範囲が狭くなっているパターンがあります。以前ご紹介した木戸町に至っては、完全に破片状になっています。
木戸町までは行かなくても、やせ細ったように見える特別な形になっているのが上原町です。反転しているのが上原町の範囲ですが、まるでアルファベットのY字型になっています。というわけでとても気になったので上原町を歩いてみることにしました。
上原町の歴史を見ると、元々は錦部郡上原村で、江戸時代は近江膳所藩に所属していた村だったようです。1889(明治22)年に長野村、古野村、西代村、原村、野作村の5つの村と合併して長野村となり、長野町を経て河内長野市になりました。
上原町は旧上原村に由来して上原町になりましたが、1998年に西北の部分を上原西町として分離したとのこと。ただその際に寺ヶ池水路の部分は上原町に残ったようなのでY字形になったようです。
ちなみに上原は「うわはら」と呼びます。つい最近まで「うえはら」と呼んでしまっていて、恥ずかしい思いをしました。鳴尾(どんど)や富田林の毛人谷(えびたに)まで難解だと覚えやすいのですが、微妙に読み方が違う準難解地名なので覚えにくかったです。
余談ですが、全国の上原の読み方にはいろいろあるようで、岐阜や新潟の上原は「かみはら」、沖縄は「ういばる」と読むそうです。さらに広島県には地域によって呼び名が異なり、広島市にあったのが「うえはら」で、庄原市にあったのが「かみはら」とのこと。
最初に大阪外環状線沿いにあるオークワの前に来ました。地図で見る限りオークワの前あたりから上原町になっているようです。
業務スーパーがありますね。定期的に利用しますが、上原町にあります。
外環状線を境界線として反対側は上原西町です。なので、画像に見えるパチンコ123は上原西町にあります。
業務スーパーの横に細い路地があります。上原町の内部に入ってみましょう。
路地を歩いていきます。地図情報だと行き止まりではないはずです。
南東にある古くからある道とつながっていました。
古い街並みでは見かけることの多い「いけず石」を発見しました。
さらに奥に道があります。歩いてみましょう。
下に降りられる道のようです。降りていくと錦町や高向方面に行きますが、地図を見る限り一部は上原町の部分もあるようです。
消防団の建物が見えてきました。第一分団・上原屯所と書いてあります。
建物の横の部分をみると上原町会館のようです。
古い集落の街並みを一通り見たので、その先を歩いていきました。
これは石仏バイパス方面からの道です。エディオンの建物が見えますが、その手前が上原町の交差点です。
上原町の交差点に戻ってきました。
上原町から外環状線沿いに歩きますが、この辺りは上原町ではなく、旧道が上原町ですが、まっすぐに歩くと再び上原町と遭遇します。
道路が大きく曲がり、かつ上りになっている地点です。この途中から再び上原町に入りました。
「上原町2号無名暗渠」とありますが、ここが上原町だというまぎれもない証拠ですね。
広野の交差点に来ました。
広野の交差点から北方向に歩きます。この先には以前紹介した新滝畑台があるのですが、まちとしては道路から右(東側)が上原町で、西は小山田町です。
ちょうど新滝畑自治会館や荒堀地蔵尊のあたりまで来ました。
東側の森のようになっているところの大部分は上原町です。
細い道があります。斜めにショートカットしていて旧道の国道170号線に行くにはとても便利な道ですが、実はこの道が上原町と小山田町の境界線だったりするのです。
旧国道まで出てきました。やなぎプロダクツは上原町にあります。
このまま旧国道を上原の交差点目指して歩くつもりでしたが、何とタイミングよくバスが来てしまったので、思わずバスに乗り込んでしまいました。バス道はこのあと途中までは上原町を走ることになります。
というわけで、以前歩いた画像の載せておきます。水落バス停は上原町にあります。
バス停のあたりは境界線上にあります。また興味深いのは、Y字型をしているように見えますが、バス停前あたり、東北側と南西側がつながっているのかどうかとても微妙な位置関係になっています。
水落バス停を過ぎると上原町は北側の山の中だけが範囲となっています。そこには寺ヶ池水路が流れているところで、画像の越後落としがある部分も上原町です。
またカフェレストランふたばの建物は上原西町ですが、画像を撮影した道路は上原町のようです。
またラーメン店の神座は上原町にあります。
神座の近くにある塚穴古墳は上原町にありますが、後に見える喜神菜館は上原西町です。その他ナフコやエディオンも上原西町です。
そんなことをやっていると、バスは間もなく上原口のバス停に到着しました。
上原口バス停で降りました。ここから再度上原町を目指します。上原西町にある風の湯の前を通り山のほうに行きます。
上原西町にある上原第2公園から山(小山田丘陵・赤峰台地)を登ります。
登った先には寺ヶ池水路がありますが、この辺りで上原町に入った模様です。上原里山の環境整備の看板があります。
ということで、上原町沿いに流れている寺ヶ池水路沿いに歩いてみましょう。
寺ヶ池水路の部分だけ上原西町ではなく上原町なのは、水路と池を作った中村輿次兵衛という人物が旧上原村の庄屋という立場だったのが関係していると考えられます。
さらに調べると、寺ヶ池水路には上原水路という別名があるようです。
しばらく歩くと水路に橋が架かっていて、道路に上がれるようになっています。
地図を見る限り上原町は寺ヶ池までは続いていません。橋のある当たりが境界線付近のようなのでここで手ヶ池水路から離れます。
地図で見る限りこの先の途中で上原町が終わり、代わって寿町になっています。道路の反対側は小山田町です。
というわけで地図上ではY字型に見える上原町を歩いてみました。とはいえ、事情があって分離した上原西町も上原町の仲間のような印象がありました。
面白いのは寺ヶ池水路だけは昔ながらの上原町として残っている点でしょうか?また上原町はチェーン店が並ぶエリアも含まれているので、行く機会が意外に多い町なんだと改めて思いました。
上原町
住所:大阪府河内長野市上原町
アクセス:南海・近鉄河内長野駅からバス上原口バス停から徒歩圏内
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