節分で余った豆を使って「豆茶」を作ってみた!ブレンドでうま味がアップする豆と茶葉の黄金比率を発見
節分が終わり、暦の上では春となりましたがまだまだ寒さは続きます。
温かいお茶でほっとしたいときに、以前、余った節分の豆を茶葉とブレンドして「豆茶」を作ったことを思い出し、どの茶葉が一番合うのか試そうと実験してみたら意外な事実が判明!
お家に日本茶がある方はぜひ試してみてくださいね!
実験!茶葉を6種類と豆をブレンド
用意するものは茶葉と節分の豆(そのまま食べられる炒り大豆)です。
茶葉3g、豆2gの割合でブレンドしてみます。
以前「豆茶」作ったときは、火入れが強めのこうばしい香りのする煎茶に混ぜたのですが、今回は手元にあるお茶6種類で試してみることにしました。
(日々日本茶の飲み比べをしているためちょっとマニアックな茶葉もあります)
今回は条件をそろえるために、100均のだしパックを使っていれました。
※いれ方は過去記事「マグカップと100均のアレを使って日本茶をいれる「時短ドリップバッグ」!熱湯向きの茶葉3選もご紹介」をご覧ください。
「深蒸し煎茶」と豆のブレンド
まずは一番オーソドックスな茶葉から試してみます。
静岡の深蒸し煎茶は色濃く出てしっかりした味の中にまろやかさがあるお茶です。
今回は火入れは強くない普通タイプの「ザ・深蒸し煎茶」を合わせてみます。
お茶をいれてみると、色には影響はまったくありませんが、いれているときに豆の香りがふわっと漂います。
飲んでみると豆の香りはほとんどしませんが、まろやかなうま味が増えたように感じました。
「玄米茶」と豆のブレンド
玄米茶は茶葉と炒り玄米が半々くらいにブレンドされたものです。
炒り玄米の優しい香りが老若男女、国籍を問わず好まれ、リーズナブルでどこでも買える手軽なお茶です。
玄米の香りが豆の香りを消してしまいそうな気もしますが、物は試し!と合わせてみます。
お茶をいれているときは玄米の香りが勝っていました。
お茶の味も香りも玄米茶のままで豆の香りは感じませんが、少しまろやかなうま味が加わっているように感じました。
「浅炒りのほうじ茶」と豆のブレンド
ほうじ茶は浅炒りや深炒りなど焙煎によって色も香りも変わります。
焙煎を強くするとより深みが増しますが、今回は浅炒りなので煎茶に近い香りもします。
豆と合わせると香ばしさの相乗効果になるのか?打ち消し合うのか?
お茶をいれるときに豆の香りがほんのりとします。
すっきりした味のほうじ茶に少しうま味が加わっています。
「茎茶」と豆のブレンド
茎茶は熱湯でさっといれると香りが立ち、低温でゆっくりいれると甘味やうま味の出る、苦渋味の少ないお茶です。
実は一番リーズナブルでだれでも簡単にいれられる優秀なお茶です。
茎茶の持つうま味や甘味と豆の味がケンカするのでは?とちょっと不安ですがやってみます。
豆の香りも立たせたいので今回は茎茶を熱湯でいれてみました。
甘味やうま味が増していますが、嫌な感じは全くなく、飲みやすくておいしいです。
意外でしたが、茎茶が一番相性がいいかもしれません。
「釜炒り茶」と豆のブレンド
「釜香」と呼ばれる香りが特徴の希少なお茶「釜炒り茶」は、中国緑茶と同じような製法のため、茶葉の形状や香りも中国の緑茶に似ています(詳しくはこちらの過去記事をご覧ください)。
さてこの釜香と豆の香りは合うのでしょうか?未知の世界へGO!
お湯を注ぐと釜炒り茶の香りが強めに出ますが少し豆の香りもします。
釜炒り茶も少しうま味が加わりよりまろやかになりました。
「釜炒り製べにふうき緑茶」と豆をブレンド
こちらも釜炒り茶です。
花粉シーズンに良いとされる「メチル化カテキン」を多く含む品種「べにふうき」の茶葉を釜炒り製法で緑茶にしたものです(詳しくはこちらの過去記事をご覧ください)。
べにふうきを緑茶にするとどうしても苦渋味が強いお茶になるのですが、私がいつも飲んでいるこちらの釜炒りのものは苦渋味がそれほどありません。
高千穂の釜炒り茶と比べると、より中国茶のような香りとすっきり感があります。
豆との相性はいかに?
お湯を注ぐとべにふうき緑茶の爽やかな香りの中に少し豆の香りを感じます。
べにふうき緑茶も少しまろやかな味になり飲みやすさが増しました。
豆のうま味が加わってまろやかに!黄金比率は3:2
茶葉3gと豆2gでは、豆の香りはそれほどしませんでしたが、どのお茶もうま味が加わってまろやかな味になっていました。
試しに豆の量を増やして茶葉3g豆3gにして飲んでみたところ、豆の香りは増すものの、今度は豆のポリフェノール「サポニン」の苦味が増えて、お茶がより苦く感じられました。
豆が少なすぎてもせっかく豆を入れても全く味も香りも変わらないので、うま味アップで豆の香りもほんのりと感じる茶葉と豆の黄金比率は3:2ということがわかりました。
どのお茶も三煎目くらいまではしっかり味が出ます。
そして茶殻の中でお茶の風味になったやわらかい豆は栄養もあり、茶殻から豆だけを取り出して食べてもおいしいです!
お家にある茶葉でぜひお試しくださいね。
※今回使った茶葉の製造元紹介
静岡県牧之原の深蒸し煎茶と玄米茶・・・岩崎恭三商店(外部サイト)
神奈川県山北町のほうじ茶「深煎り緑茶やまぶき」・・・ミュンヘン山北お茶プロジェクト(外部サイト)
宮崎県の茎茶と高千穂の釜炒り茶・・・谷岩茶舗(外部サイト)
鹿児島の日置の「べにふうき緑茶」・・・釜茶房まえづる(外部サイト)