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秋のお茶と栗の和菓子のペアリング!金沢「森八」の能登栗使用の絶品和菓子を日本茶とともに楽しむ

日本茶ナビゲーター Tomoko日本茶インストラクター
石川県金沢の老舗和菓子屋「森八」の能登栗使用「栗ふくさ」

なにこれ、おいしすぎる!

フワフワ生地に包まれた栗餡の中に大粒の栗!

こちらは石川県金沢市に本店がある老舗の和菓子屋「森八(もりはち)」さんの「栗ふくさ」。

能登半島産の「能登栗」が使われているとのこと。

9月に横浜高島屋の催事に出店されるとSNSで知り、実演販売の限定品ということもあり「栗ふくさ」を求めに行ってきました。

お店のブースには能登栗を使ったお菓子が他にもたくさん。

そのいくつかを購入し、日本茶と共にいただいた感想をレポートします。

味覚の秋!栗のおいしい季節です!

日本茶とのペアリング例もぜひお試しを。

金沢の老舗有名和菓子店「森八」

都内でもいくつかデパートなどに支店のある老舗和菓子店「森八」(外部サイト)。

その歴史は古く390年前に創業。

茶道でもよく使われる「長生殿(ちょうせいでん)」という落雁が特に有名です。

都内近郊にもいくつか支店があり、季節の上生菓子も美しくおいしいので、私はそごう横浜のお店で時々購入しています。

石川県の能登で採れる「能登栗」や「能登大納言」、「宝達葛」や「五郎島金時」など石川県内の農作物を使った和菓子が多いのが特徴。

デパートの催事にも出店されることが多く、支店では購入できないものが多数あるのでそれを目がけて買いに行くことも。

今回もお目当ては能登栗を使ったお菓子の数々。

特に実演販売があるものは気になります。

能登栗を使った「栗ふくさ」の実演販売

催事での楽しみの一つは実演販売。

そのお菓子や料理がどのように作られるのかが目の前で見られ、できたてを購入することができるので注目です!

デパートでの催事の森八さんのブースに並ぶ「栗ふくさ」。奥では職人さんがせっせと皮を焼き栗と栗餡を包む様子が見られます。
デパートでの催事の森八さんのブースに並ぶ「栗ふくさ」。奥では職人さんがせっせと皮を焼き栗と栗餡を包む様子が見られます。

森八さんのブースに着き「栗ふくさ」がすぐ買えるのかと思ったら・・・なんと長蛇の列!

もうすぐ販売がスタートするのでお並びください、とのことで最後尾へ。

そこから20分ほどは並んだでしょうか。

少しずつブースが近づいてきて、ようやく実演販売の様子が見える場所へ。

生地を1つ1つ均一に流して焼いています
生地を1つ1つ均一に流して焼いています

さすが職人さん!

手際よく均一に生地を丸く流し、きれいに焼いていきます。

焼いた生地がこちら。表面のフワフワしたところが「栗ふくさ」の外側にきます。
焼いた生地がこちら。表面のフワフワしたところが「栗ふくさ」の外側にきます。

焼けたら一枚一枚このように重ねて冷ましています。

次から次へと焼いている様子が見えます。

こちら側では別の職人さんが、栗餡と栗を生地で包んでいました。右が栗を栗餡で包んだもの。
こちら側では別の職人さんが、栗餡と栗を生地で包んでいました。右が栗を栗餡で包んだもの。

隣では別の職人さんが、栗を包んだ栗餡を生地で包んでいました。

フワフワの生地が外側に見えて、明るい黄色が花のようです。

「栗ふくさ」を自宅に持ち帰り実食!お茶は静岡の掛川の深蒸し煎茶を合わせてみました。
「栗ふくさ」を自宅に持ち帰り実食!お茶は静岡の掛川の深蒸し煎茶を合わせてみました。

購入直後はまだほんのり温かい状態。

賞味期限は当日中とのことなので、持ち帰り自宅でお茶と一緒にいただきました。

この日は静岡の掛川の深蒸し煎茶と合わせて。

半分に割るとこのように真ん中に能登栗と栗餡が入っています。
半分に割るとこのように真ん中に能登栗と栗餡が入っています。

外はフワフワで少し弾力のある生地。

中には栗の風味がしっかり感じられる栗餡と大粒の栗が入っています。

これはおいしい!!!

大きいので1つで満足感を感じます。

どうやらこちらの品は実演販売限定の和菓子のようです。

機会があったらまた食べたい、秋の逸品でした。

季節限定の「能登栗」の和菓子

能登栗を使った和菓子は他にも並んでおり、いくつか購入してきました。

こちらは森八さんのオンラインショップでも取り扱いのある品々です。

能登栗を使った商品が並ぶ森八のブース。「食べて応援」「がんばろう!能登!」のポップが目にとまります。
能登栗を使った商品が並ぶ森八のブース。「食べて応援」「がんばろう!能登!」のポップが目にとまります。

「秋のあんみつ」

森八さんのあんみつは他とはちょっと違い、寒天ではなく葛(くず)を使ったぷるんとした食感の四角い葛餅が入っているのが特徴です。

こちらに使われている宝達葛(ほうだつくず)は石川県の宝達志水町で採れる葛。

加賀藩御用葛として四百年の歴史を誇る特別なものなのだそう。

その葛を使ったあんみつの秋のスペシャルバージョンがこちらの「秋のあんみつ」。

パッケージの落ち着いた黄色が秋らしく栗のイメージ。1個756円。
パッケージの落ち着いた黄色が秋らしく栗のイメージ。1個756円。

さて、中を開けてみると・・・

左上から時計回りに、あんみつの具材、能登栗の蜜煮入りの栗餡、黒蜜、加賀麩。加賀麩をあんみつのトッピングに使うところが金沢のお菓子らしくて素敵です!
左上から時計回りに、あんみつの具材、能登栗の蜜煮入りの栗餡、黒蜜、加賀麩。加賀麩をあんみつのトッピングに使うところが金沢のお菓子らしくて素敵です!

あんみつの具材、能登栗の蜜煮の入った栗餡、黒蜜、焼いた加賀麩が入っています。

あんみつの具材の中の白っぽい四角いものが宝達葛です。

その他に、石川県産の和梨「加賀しずく」、ぶどう、さくらんぼが入っています。

実家から譲り受けたに古くからある輪島塗(かもしれない)の器に盛って華やかに
実家から譲り受けたに古くからある輪島塗(かもしれない)の器に盛って華やかに

明るい色の器に盛ると華やかです。

栗のお菓子は甘味やコクがしっかり感じられるものが多いので、静岡の掛川産の少し苦渋味のあるすっきりしたテイストの深蒸し煎茶とともにいただきます。

お茶とともに。甘味があるので、すっきりしたテイストの掛川茶がよく合います
お茶とともに。甘味があるので、すっきりしたテイストの掛川茶がよく合います

栗餡と栗が贅沢な雰囲気で、葛と一緒に食べるととてもおいしいです。

途中で黒蜜をかけて味変を楽しみました。

冷蔵庫で冷やしてから食べましたが、冷え冷えな感じがしないのは寒天ではなく葛だからかもしれません。

葛は体を冷やさないと言われているので、秋に食べるあんみつとしてとても良いですね。

「能登の宝ぷりん」

能登の宝ぷりんは見るのも食べるのも初めてです!

説明には、

奥能登の豊かな自然に育まれた「能登栗」を贅沢に用いたなめらかな食感の和のプリンです。能登栗の豊醇な味わいをお楽しみ下さい。

とあります。

能登の宝ぷりん。六角形のパッケージとロゴが可愛い。催事では1個508円で販売。
能登の宝ぷりん。六角形のパッケージとロゴが可愛い。催事では1個508円で販売。

パッケージからお皿に移してみました。

お皿に移すとこんな感じ。宮崎県産の煎茶などが相性が良さそうです。
お皿に移すとこんな感じ。宮崎県産の煎茶などが相性が良さそうです。

さらっとした水羊羹のような食感です。

能登栗の味と少し塩味が感じられ、甘すぎずとてもおいしいです!

能登の宝ぷりんは原材料がとてもシンプル。

能登産の能登栗と砂糖のみで作られた栗ペースト、和三盆糖、寒天、能登産粗塩。

素材の味が優しく、上品でおいしい。

お茶は少し甘味のある宮崎県産の煎茶が合います。

おすすめです!

「能登栗 栗まんじゅう」

こちらは栗まんじゅうですが、ちょっと洋風テイスト。

能登栗の栗まんじゅう。催事では1個324円で販売。
能登栗の栗まんじゅう。催事では1個324円で販売。

見た目は小ぶりな栗まんじゅうなのですが、バターの香りが。

栗まんじゅうと静岡の掛川産の深蒸し煎茶
栗まんじゅうと静岡の掛川産の深蒸し煎茶

写真では掛川産の深蒸し煎茶を合わせていますが、洋菓子テイストのものには加賀棒茶などのほうじ茶や和紅茶も合います

栗の和菓子と日本茶とのペアリングも楽しんで

お菓子にはお茶がつきもの。

和菓子にはやはり日本茶が合います。

栗の和菓子と日本茶のペアリング例も楽しんでいただけたら幸いです。

番外編:宝達葛「季すずやか」

能登栗の和菓子ではありませんが、能登大納言を使った夏のお菓子も9月にはまだ販売がありました。

ぷるんとした食感の葛餅の入った涼菓で、こちらもおすすめです。

来年の夏にはまた食べたい和菓子です。

宝達葛「季すずやか」
宝達葛「季すずやか」

能登の復興を食べて応援!

私がデパートの催事で能登栗や能登大納言を使った森八さんの和菓子を買っているちょうどそのころ、能登半島の輪島市や珠洲市では大雨による洪水で土砂災害が起き甚大な被害がありました。

帰宅後ニュースを見て驚きました。

能登栗をおいしいおいしいと食べている場合じゃなかった・・・。

1月の能登半島地震から立ち直ろうとしているところにさらに二次災害に遭われた方々に、何かできないかと考えても寄付くらいしか思いつかず、もどかしい気持ちに・・・。

それでも、少しでも被災された方々の応援になれば。

石川県産、能登産の食品など普段目にするもので想いを寄せ、応援する気持ちが復興への希望に繋げられたら。

そんな気持ちでこの記事を書いています。

一人の力では小さくとも、それがたくさん集まれば大きな力になると思います。

能登半島の復興を応援しています!

参考:

「森八」ホームページ(外部サイト)

日本茶インストラクター

【お茶の世界の扉を開く日本茶ナビゲーター】 日本茶専門店で7年勤務、茶道歴25年の経験を活かし、大手百貨店や外国の大学等でのワークショップで国内外2,000名以上の方に日本茶の魅力を伝える。 美味しい日本茶とそれにまつわる伝統工芸品を後世にも繋いでいきたい、日本茶への愛と想いで日本茶情報を発信中。 日本茶の商品開発、カフェ・飲食店での日本茶コーディネートや淹れ方指導も行う。 NPO法人日本茶インストラクター協会認定日本茶インストラクター(2004年取得)。 日本語教師(外国人対象)。

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