ローテーションから3人がFAになったが、新たに3人を加えて1人を呼び戻す
2024年のニューヨーク・メッツには、170イニング以上を投げた投手が3人いた。ルイス・セベリーノが182.0イニングで防御率3.91、ショーン・マネイアが181.2イニングで防御率3.47、ホゼ・キンターナは170.1イニングで防御率3.75を記録した。
彼らは、3人揃ってFAになった。マネイアは、2年2800万ドル(2024~25年)の契約2年目をオプト・アウト(打ち切り)。セベリーノとマネイアは、1年2105万ドルのクオリファイング・オファーをメッツから申し出られたが、それを断った。セベリーノは、アスレティックスと3年6700万ドル(2025~27年)の契約を交わした(「ここ3年とも借金20以上の球団が一気に浮上!? ヤンキースの元エースを「球団史上最高額」で迎える」)。
一方、メッツは、3人の投手を手に入れた。フランキー・モンタスを2年3400万ドル(2025~26年)、クレイ・ホームズを3年3800万ドル(2025~27年)、グリフィン・キャニングを1年425万ドル(2025年)で迎え入れた。それぞれの投手については、こちらで書いた。
◆モンタス「先発3投手がFAになったメッツが2年3400万ドルで迎え入れた先発投手の防御率は3人よりも高く…」
◆ホームズ「3年連続20セーブ以上の救援投手を3年3800万ドルで迎え、先発投手に転向させる。そのリスクは…」
◆キャニング「メッツが手に入れた「先発投手」は今オフ3人目。それでもローテーションは未完成!?」
マイナス3人→プラス3人にとどまらず、メッツは、マネイアを呼び戻したようだ。ESPNのジェフ・パッサンらが、3年7500万ドル(2025~27年)の再契約で合意、と報じている。
これにより、来シーズンのローテーションには、マネイア、千賀滉大、モンタス、デビッド・ピーターソン、ホームズの5人が並ぶことになりそうだ。キャニングとポール・ブラックバーンは、ロング・リリーバーとして起用される可能性が高い。タイラー・メギルは、AAAで開幕を迎えるのではないだろうか。
千賀は、怪我に見舞われ、2024年にメジャーリーグで投げたのはポストシーズンを含めても10.1イニングながら、2023年は166.1イニングで防御率2.98を記録した。ピーターソンは、2024年にメッツで4番目に多い121.0イニングを投げた。防御率は2.90だ。
マネイアは、2024年の途中から、腕の角度をクリス・セール(アトランタ・ブレーブス)のように低くし、再ブレイクを果たした。また、5人以外の候補も少なくないので、ホームズの先発転向がうまくいかなった場合も、対応できる。
メッツの豊富な資金からすると、さらに、他の先発投手を加えることも考えられる。だが、マネイアが戻ったことで、このまま開幕を迎えても、ポストシーズン進出を狙えるローテーションになったように見える。