先発3投手がFAになったメッツが2年3400万ドルで迎え入れた先発投手の防御率は3人よりも高く…
今オフ、ニューヨーク・メッツからは、3人の先発投手がFAになった。彼らは、いずれも、2024年に170イニング以上を投げ、防御率3.95未満を記録した。ショーン・マネイアが181.2イニングで防御率3.47、ルイス・セベリーノが182.0イニングで防御率3.91、ホゼ・キンターナは170.1イニングで防御率3.75だ。
メッツは、ローテーションに空いた3枠のうち、1枠を埋めたようだ。ESPNのジェフ・パッサンとMLB.comのマーク・フェインサンドによると、メッツは、FA市場に出ていたフランキー・モンタスと2年3400万ドルの契約で合意に達したという。この契約には、来オフにオプト・アウトできる権利がついているらしい。
モンタスは、2024年にシンシナティ・レッズとミルウォーキー・ブルワーズで投げ、計150.2イニングで防御率4.84を記録した。メッツからFAになった3人と比べると、イニングは少なく、防御率は高い。150イニング以上の71人中、防御率はワースト5位に位置する。夏のトレードを挟み、数値は下がったが、それでも、5.01→4.55だ。
昨年2月に右肩の手術を受け、2023年は1.1イニングしか投げられなかった。AAAのリハビリ登板を含めても、4.1イニングに過ぎなかった。
だが、その前の2シーズンは、2021年が187.0イニングで防御率3.37、2022年は144.1イニングで防御率4.05だ。2022年も、夏のトレードでオークランド・アスレティックスからニューヨーク・ヤンキースへ移るまでは、104.2イニングで防御率3.18を記録していた。
年齢は、来年3月で32歳だ。手術から1年を経て、来シーズンは復活の可能性がある、とメッツは見ているのだろうか。
マネイアとセベリーノは、昨オフにメッツと契約を交わし、2024年に復活を遂げた。今オフ、マネイアは、2年2800万ドル(2024~25年)の契約2年目をオプト・アウトし、クオリファイング・オファーも断った。セベリーノは、1年1300万ドル(2024年)の契約が満了した。
スタットキャストによると、2024年のモンタスの4シームとシンカーの平均球速は、それぞれ、95.6マイルと94.8マイル。2021年は96.4マイルと96.2マイル、2022年は96.1マイルと95.6マイルだった。この2球種の他に、カッター、スプリッター、スライダーを投げる。
モンタスが復活する前提でも、メッツのローテーションは、まだ整備が必要だろう。現時点で5人を並べるなら、千賀滉大、モンタス、デビッド・ピーターソン、タイラー・メギル、ポール・ブラックバーンになると思われる。メギルの防御率は、4シーズンとも4.00を超えている。ブラックバーンも、防御率4.20を下回ったシーズンは、メジャーリーグ1年目の2017年しかない。
ちなみに、モンタス、マネイア、ブラックバーンは、オークランド・アスレティックスに在籍していたことがある。アスレティックス時代に3人がメジャーリーグで投げたシーズンは、2017~21年が重なっている。