佐藤輝明の後輩「阪神タイガースジュニア2020」16選手の“現在地”
■佐藤輝明選手もかつて所属した「阪神タイガースジュニア」
首位を走る阪神タイガースにおいて、主軸として活躍しているスーパールーキー・佐藤輝明選手。球団の新人記録を塗り替える23本塁打を放ち、59打点とともにチームトップに輝いている。(8月24日現在)
そんな佐藤選手の“後輩たち”も、先輩の後を追うかのように元気いっぱい野球に打ち込んでいる。「阪神タイガースジュニア」たちだ。毎年12月に開催される「NPB12球団ジュニアトーナメント」のために結成される精鋭チームのことだが、かつて小学6年時の佐藤選手も「阪神タイガースジュニア2010」の一員だった。そして現在、タイガースジュニア出身でタイガースに入団した唯一の選手なのである。
佐藤選手の10歳下にあたる「阪神タイガースジュニア2020」のメンバーとこの夏、8カ月ぶりに再会する機会を得た。ひと回り大きくなった体や低くなった声は時の経過を感じさせたが、弾ける笑顔と無邪気さはまったく変わっていなかった。
昨年9月に結団し、練習や試合を重ねて、個々のスキルを上げながらチームワークを高めた。12月の本大会では懸命に戦い、それぞれ大きな収穫を手にした。大会終了後、別れ際には涙がこぼれるくらい絆は深まっていた。
そんな「阪神タイガースジュニア2020」の16人も中学1年生だ。全員が野球を続けているが、現在、どのような状況なのだろうか。
そこで彼らの“現在地”を訊いてみた。ただ、新型コロナウイルス感染拡大の予防を鑑み、対話でなく用意した7つの質問に書面で返してもらった。ほぼ原文ままで掲載する。それぞれの個性が出ているところが微笑ましい。
《質問》
1.所属チーム
2.ポジション
3.自信のあること、長所
4.取り組んでいること、自身の課題
5.ジュニアを経験したことによって得たこと、成長できたこと
6.近い目標
7.将来の夢
#0 佐藤 壱楓 (さとう いぶき)
1.北大阪ボーイズ
2.キャッチャー ピッチャー
3.打つこと
4.キャッチャーのブロッキング
5.キャプテンになってチームをまとめることができた
6.タイガースカップとジャイアンツカップに出ること
U15に選ばれること
7.プロ野球選手
#1 木下 瑛二(きのした えいじ)
1.高松庵治ヤングストーンズ
2.ピッチャー 内野 外野
3.ピッチャーでの防御率、チャンスで打てるバッティング
4.素振り、集中力
5.野球の細かいこと(一個一個のプレーの質の大事さ)
球速が速くなった
6.球速130キロ
7.プロ野球選手
#3 辻 竜乃介(つじ りゅうのすけ)
1.北大阪ボーイズ
2.ピッチャー ショート セカンド
3.バッティングでは三振がなく長打が打てることです
ピッチングではコントロールに自信があります
4.身長を伸ばすこと
5.いいライバル
6.全国制覇
7.メジャーリーガー
#5 西谷 太一(にしたに たいち)
1.ヤンキース岡山young
2.ピッチャー サード
3.コントロール
4.柔軟をしっかりして怪我をしにくい身体を作ること
5.全国の素晴らしいジュニアの選手を見れたことで、改めて練習が必要と思えた
6.U15
7.プロ野球選手(タイガース)
#6 錦見 啓吾(にしみ けいご)
1.紀州ボーイズ
2.セカンド
3.守備力
4.パワーも含む打撃力
5.高いレベルでプレーできたことで、より高い目標にチャレンジしたい気持ちになった
6.タイガースカップに出場し、優勝したい
7.プロ野球日本一のセカンド
#7 門田 和也(もんた かずや)
1.兵庫伊丹ヤング
2.ショート
3.守備範囲が広いこと
4.バッティングの強化
飛距離を伸ばすこと
5.大舞台を経験したことにより自信を得られ、積極的にプレーすることができるようになった
6.兵庫伊丹でタイガースカップを優勝し、最優秀選手をとること
7.メジャーでトリプルスリーを日本人初でとる!
#8 中尾 勇貴(なかお ゆうき)
1.ヤング湊クラブ
2.投手 外野手
3.外野の守備
バントでヒットが出る
4.投球フォームの改善
ボールのコントロール
5.打ち取る!打ち勝つ!という強い気持ち
6.大会で力を発揮して優勝する
7.もう一度甲子園の土を踏む
#9 前田 翔斗(まえだ しょうと)
1.守山リトルシニア
2.外野手 投手
3.走塁
4.打撃力、守備力
5.周りは上手い選手がいていい刺激になったし、自分に足りない所を改めて教えてもらえた
とてもいい経験ができた
6.近畿選抜
7.プロ野球選手
#10 熊谷 謙臣(くまがい けんしん)
1.京都リトルシニア
2.ショート
3.バッティング
4.取組:守備で魅せるプレーをすること
課題:ボールへの入り方
5.自分よりも上手い人がいっぱいいたので、もっと上手くなりたいという気持ちを持てたことです
6.日本一のショートになる!
7.プロ野球選手!
#11 高井 周平(たかい しゅうへい)
1.西淀ボーイズ
2.投手 外野手
3.コントロール
4.体を大きくすること
5.みんなが意識高く努力していることが知れたこと
6.関西選抜、日本代表に選ばれること
7.プロ野球選手になって日本代表になること
#18 鈴木 悠悟(すずき ゆうご)
1.湖東リトルシニア
2.ピッチャー ショート
3.ピッチングでのコントロール
4.体作り、バッティング強化
5.向上心
自分が思う何倍も努力すること
6.タイガースカップ出場
U15日本代表
7.メジャーリーガー
#19 伊藤 歩夢(いとう あゆむ)
1.ヤンキース岡山ヤング
2.ピッチャー 外野
3.ピッチングのコントロール
4.硬式になって球が遅くなったので、そこが課題
5.大舞台での経験やプロの選手から指導してもらったこと
6.野球が強い高校に行くこと
7.プロ野球選手
#20 丸山 滉惺(まるやま こうせい)
1.姫路西リトルシニア
2.ファースト
3.バッティング!
4.ストレッチ
5.冷静にプレーできるようになったこと
周りへの気配りが少しでもできたり、声かけができるようになったこと
自分に余裕が持てるようになった
6.チーム一丸となって優勝すること
7.プロ野球選手
#31 西村 奏太(にしむら そうた)
1.生駒リトルシニア
2.捕手 セカンド
3.肩、バッティング
4.キャッチング、バッティングで力みすぎないこと
5.日々の努力の大切さ ハイレベルの練習、試合の楽しさ
6.強豪校で甲子園に出たい
7.スポーツ関係の仕事をしたい
#42 大津 昴偉留(おおつ あいる)
1.生駒リトルシニア
2.ピッチャー キャッチャー
3.長打力
4.右肘をしめる
5.緊張感、精神面
6.甲子園に出る
7.一流のプロ野球選手
#51 古橋 功亮(ふるはし こうすけ)
1.兵庫伊丹ヤング
2.センター ピッチャー
3.足の速さ、打率
4.食トレ
5.高レベルの野球が経験できて今後につながった
6.ジャイアンツカップ優勝!
7.プロ野球選手
「阪神タイガースジュニア」で見て感じて経験したことが、16人のタテジマ戦士たちの野球人生に大きな影響を与えている。ここで得た財産を糧に、これから大きく大きく羽ばたいてほしい。
(表記のない写真の撮影は筆者)