阪神タイガースジュニア2020、いざ出陣!“タテジマ魂”で優勝や!
■16回目のNPB12球団ジュニアトーナメント
いよいよ決戦のときを迎える。「NPB12球団ジュニアトーナメント KONAMI CUP2020」は12月29日から31日にかけて明治神宮野球場と横浜スタジアムで開催される。
「子どもたちが“プロ野球への夢”という目標をより身近に持てるように」という考えのもとにスタートし、今年で16回目を迎える恒例行事だ。
これまで多くのプロ野球選手を輩出してきた同大会だが、阪神タイガースジュニアからも安田尚憲選手が千葉ロッテマリーンズへ、林晃汰選手が広島東洋カープへと進み、とうとう今年は虎戦士が誕生した。大型ルーキー・佐藤輝明選手だ。
今年も阪神タイガースジュニアは9月のセレクションで選出された16人のメンバーによってチームが結成され、約3ヶ月間にわたって練習、そして練習試合を重ねてきた。その中で選手それぞれが課題を見つけ、取り組み、成長してきた。
そんなちびっこ虎戦士たちが現在、意識していること、そして本大会でしたいプレーを明かしてくれた。
併せて白仁田寛和監督、岩本輝投手コーチ、柴田講平野手コーチの思いも伝えよう。
■「阪神タイガースジュニア2020」メンバー
#0 佐藤 壱楓(さとう いぶき)
セカンドスローをもっと捕ってから速く、いい送球をしたい。体が横にいかず、前にいくように。
(本大会では)盗塁を全部刺したいのと、チームのために得点を重ねられるバッティングをしたい。
#1 木下 瑛二(きのした えいじ)
アウトコース低めをいつも見逃したり、フライを上げてしまっているので、そこをイメージしながら素振りをして克服したい。
(本大会では)エラーなく、ヒットをたくさん打ちたいです。
#3 辻 竜乃介(つじ りゅうのすけ)
初球から振るのはいいけど、当てにいくのはもったいないので、全力で振るようにしたい。
3ボールからボール球を振って当てにいってしまっているので、そこを直したい。
(本大会では)ストライク、ボールをきっちり見極めて、自分が打てるなと思ったところをしっかり振りたい。
守備では積極的に声を出して、アグレッシブな走塁もしたい。
#5 西谷 太一(にしたに たいち)
もっと声を出したい。周りにも声をかけるようにしたい。
あとは、もっと自信を持たないといけないと思った。それにはもっと練習をしないと。
(本大会では)ガッツあるプレーを頑張ります!
#6 錦見 啓吾(にしみ けいご)
チャンスでのバッティングが…。ポップフライが多い。
タイミングが合っていないと思うので、準備して打席に入ることがたいせつだと思う。
(本大会では)チームに貢献できるようなプレーをしたい。チャンスでしっかり打てるように。
#7 門田 和也(もんた かずや)
すべてにおいて、もっとしっかり準備をしたい。
バッティングはネクストからしっかりタイミングをとること、守備ではシートノックから内野の連係をしっかりとること。
(本大会では)もっと思いきりやりたい。当てにいくバッティングじゃなく、もっと自信をもって振りたい。思いきりいって活躍したい。
#8 中尾 勇貴(なかお ゆうき)
ボールの下をこすってしまってのポップフライが多いので、それを直そうとしているところ。置きティーやマシンでバットの軌道を確認しながらやっている。
(本大会では)ガッツあふれるプレー、積極的なプレーをしたい。それと、声を出して仲間を励ましたい。
#9 前田 翔斗(まえだ しょうと)
バッティングでは先に開いてしまってヒットが打てていない。悪い癖を直したい。
守備ではゴロを捕るとき、グラブに当たっているのに落としてしまう。準備をしっかりすることが大事。
(本大会では)チームに貢献できるプレーがしたい。塁に出たり足を生かすという自分の役割をしっかりする。
#10 熊谷 謙臣(くまがい けんしん)
ピッチングでは打たれた後のカバーリング。カバーをするというのを頭に入れて準備しておくこと。
バッティングではアウトコースが打てていないので、アウトコースをしっかり振れるようにしたい。
(本大会では)チームに勇気を与えられるようなプレーをしたい。たとえば、すごい打てそうなバッターを三振で抑えたりというようなことをしたい。
#11 高井 周平(たかい しゅうへい)
ピッチングでは高さに気をつけたい。たまに荒れるので、そういうところを直したい。
それと、死球を当ててしまうとテンパッてしまうので、落ち着いてやりたい。
バッティングでは出塁率が低いので、ライナー性の当たりで守備の間を抜くようなバッティングをもっと増やしたい。
(本大会では)無失点で三振をいっぱい取りたいのと、しっかり出塁したい。
#18 鈴木悠悟(すずき ゆうご)
バッティングではしっかり胸を張って、軸足に体重を乗せて体重移動ができるようにということを意識している。
守備では球ぎわ。捕るときの足の運び方に気をつけたい。スローイングしやすいように入る。
(本大会では)一つ一つのプレーを丁寧にやりたい。自分の役割を果たして、チームに貢献したいです。
#19 伊藤 歩夢(いとう あゆむ)
ピッチングはいい感じです。バッティングでは1球見てという油断があって、初球から手が出ないので、もっと積極的にバットを振っていきたい。
(本大会では)「一球一心」で…一球に心を込めて、頑張りたい。
#20 丸山 滉惺(まるやま こうせい)
絶対に塁に出ること、強い打球を打つこと、鋭いスイングをすること。まだ本気では振れていない。合わせてしまっているので、しっかり振りたい。
(本大会では)全打席で塁に出て、チームの優勝に貢献したい。長打も狙っていきたい。
#31 西村 奏太(にしむら そうた)
もっとチャンスで打てるようになりたい。チャンスで自分でしっかり考えて迷わず振ること。たとえば「次の球はここのコースに来そうやから」と、そこを狙って打つ。
(本大会では)気持ちのこもったプレー、ガッツあふれるプレーをしたい。
サードなので声もとても大事。自分から一番声を出して盛り上げていきたい。
#42 大津 昴偉留(おおつ あいる)
インコースのさばきをもっときれいにしたいというのが課題。きれいにさばけるようにというのを、もっとやっていきたい。
(ここで横から岩本コーチが「バットを抱いて寝ろ」とチャチャを入れてきたが、「しません!」とキッパリ)
(本大会では)長打力で打って還したい。自分で考えてやっていきたい。監督たちに使ってもらえるプレーをしたい。
#51 古橋 功亮(ふるはし こうすけ)
ゴロやフライになって、いい当たりがいかない。もっとライナーを打てるようにしたい。
そのためにコンパクトに振って、こねたりアッパースイングにならないように、できるだけ水平に振りたい。
(本大会では)レギュラーになって、試合に出て、ヒットをいっぱい打ちたい。
■首脳陣の思い
《白仁田寛和監督》
失敗があるのが野球。同じ失敗を繰り返さないということがこれからも大事になってくるので、そのためにもしっかり準備をすること。そうすればいい結果につながると思う。
どのチームも緊張はあるでしょう。神宮球場もほとんどの子が初めての球場だと思うんで、入ったときに僕らが緊張をほぐして、子どもたちが普段どおりのプレーができるようサポートしたい。
《岩本輝投手コーチ》
普通どおり、いつもどおりのプレーしてもらえればチャンスはあると思う。普通どおりやるためには、あんまり入りすぎないこと、客観的に見ること。いつも以上の結果を出そうとせずに…どうせ気合いは入るんでね。
こういう短期決戦はキーになる選手が出てくるものなので、自分が主人公だと思って。「この大会の主役はオレだ!」という気持ちで頑張ってもらいたい。
《柴田講平野手コーチ》
絶対に緊張するから、普段どおりにやってくれればいいんじゃないかな。いつもどおり、子どもたち同士みんなでわいわい会話しとけばいい。
これまでの練習試合のように自由にキャッチボールとかできなくなる。そこで制限されて雰囲気を察すると思うので、そういうのに飲まれて「あれ、なんか違うな」とかそんな変化が怖いけど、そういうのを早めに慣れさせたい。
緊張しないやつなんていないので。それは誰でも一緒。自分のやりたいことをできるように、ちゃんと準備をしてほしい。
首脳陣三人それぞれに「普段どおり」を強調した。
「NPB12球団ジュニアトーナメント KONAMI CUP2020」は明日、開幕だ。優勝を目指す16人のちびっこ虎戦士が、“タテジマ魂”を全国に見せつける。
(本文中の写真撮影はすべて筆者)