完璧に「今年一年の振り返り」をする2種類のトラッキング技術と暗示の効果
■今年一年の振り返り方
年末が近付くと、必ずやるのが「今年一年の振り返り」だ。
私は企業の現場に入って目標を絶対達成させるコンサルタント。「今年一年の振り返り」でも、ビジネスで結果を出すための「振り返り」について考えたい。
この「振り返り」を完璧にやることで来年の結果に繋がるし、なんといって「暗示効果」も期待できるので、最後まで読んで実践してほしい。
さて、当然のことながら、振り返る内容は「結果」だ。
今年はどれぐらい結果を残せたのか?
そのためにどれぐらいの行動をしたのか?
どれぐらいチャレンジしたのか?
どれぐらい失敗したのか?
どれぐらいの自己投資をしたのか?
このように細かいことを、ひとつひとつ検証する作業が大事。
「今年はけっこう頑張ったな」「今年は苦労の多い年だった」という印象をいくら思い返しても、来年には繋がらないからだ。
では、どのような一年の振り返り方なら、来年に繋がるか。「いつ振り返るか」を解説する前に、その「やり方」を、2つのテクニックを紹介しながら解説する。
そのテクニックとは、「プレトラッキング」と「バックトラッキング」だ。
■ トラッキングテクニック
まず、用語解説からしよう。
「トラッキング」とは「追跡」とか「検証」という意味だ。だから「プレトラッキング」とは、事前に追跡すること。反対に「バックトラッキング」とは、事後に追跡すること、と覚えてほしい。(造語)
そして、ここからが大事なポイント。今年1年を振り返る「時期」について記す。
まず「プレトラッキング」は、事前追跡、事前検証という意味だから、今年1年の振り返りを「年初」に実施する。
2019年であれば、2019年はじまって間もない1月初旬に、2019年の12月末にどのような自分になっているのか。どれほどの目標を、どのような行動をし、どのように自己投資を繰り返しながら成し遂げているのか。それを事前に追跡する。
まだ辿ってもいない道を「追跡」する意味がよくわからない、と誰もが受け止めるはずだ。
しかし、だからこそインパクトがある体験を得られる。私はこのプレトラッキングが得意だ。
たとえば、東京から愛知県の一宮市へ行くとしよう。
過去に一度も一宮市へ行ったことがなくとも、ざっくりと事前検証できるはずだ。
1.東京駅から新幹線に乗り……
2.名古屋駅で新幹線を降り……
3.名古屋駅からJRに乗り換えて一宮駅へ向かう……
4.一宮駅で電車を降り……
こんな感じで、だ。
ポイントは、ゴールを明確にしておくこと。
単に「一宮市へ行く」なら前述したとおりのプレトラッキングでいいが、期限まで決めておく、さらにいい。
つまり過去に一度も行ったことがない愛知県一宮市に、明日の10時までに到着する――というゴールだ。
こうすると、次のように逆算思考で考えなければならなくなる。
1.明日の10時に一宮市へ到着している。
2.9時50分に、一宮駅で電車を降りている……
3.9時30分に、名古屋駅からJRに乗り換えて一宮駅へ向かっている……
4.9時15分に、名古屋駅で新幹線を降りている……
5.7時30分に、東京駅から新幹線に乗っている……
誰もが、日常的にやっているプレトラッキングだ。これを年初にするのである。たとえば、以下のような感じで。
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