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「人心一新」という茶番劇の裏側

田中良紹ジャーナリスト

フーテン老人世直し録(100)

長月朔日

富山の山奥から都会に戻ってテレビを観たら、内閣改造人事を巡り国民に期待を持たせるかのような報道が相次いでいる。今回の改造劇はとっくに山場を越えてほとんど期待すべきことなど残っていないのだが、メディアは相変わらずピンボケ報道を繰り返して安倍政権の支持率上昇に寄与している。

安倍総理は改造の理由を「人心一新のため」と言ったが、目的が石破幹事長潰しにあった事は露骨すぎるほどに明らかで、それに石破氏が抵抗してみせたというのが今回の改造劇のすべてである。

結局、石破氏は幹事長から閣僚になる事で決着したから、もはや山場は越えている。騒ぐようなことは終わったのである。そしてフーテンは安倍総理の人事を見るたびに「権力者としての資質」を疑ってしまうのである。

人事は最高の権力行為である。人事によって人は権力者にひれ伏すか、あるいは反旗を翻すかに分かれる。そして人事を見れば権力者の力量、性格、眼力、好み、弱点、目的などが分かり、権力者の資質を読み取ることが出来る。

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ジャーナリスト

1969年TBS入社。ドキュメンタリー・ディレクターや放送記者としてロッキード事件、田中角栄、日米摩擦などを取材。90年 米国の政治専門テレビC-SPANの配給権を取得。日本に米議会情報を紹介しながら国会の映像公開を提案。98年CS放送で「国会TV」を開局。07年退職し現在はブログ執筆と政治塾を主宰■オンライン「田中塾」の次回日時:11月24日(日)午後3時から4時半まで。パソコンかスマホでご覧いただけます。世界と日本の政治の動きを講義し、皆様からの質問を受け付けます。参加ご希望の方は https://bit.ly/2WUhRgg までお申し込みください。

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